北マリアナ諸島連邦カジノ委員会(CCC)は、中国政府が作る中国本土からの客をターゲットにする海外カジノ観光地のブラックリストに含まれるのを避けるためにその規制監視の強化に取り組んでいる。
中国の文化観光部は昨年8月、リストに名前が挙げられている海外都市や景勝地を訪れる中国人には旅行制限がかけられることになるブラックリストを作成したと発表した。同部は、リストにある具体的な国名は明かさなかったものの、先月それに続く声明を出し、ブラックリストの拡大を準備していると主張した。
このニュースが、北マリアナ諸島連邦の規制担当者たちの目に留まったようで、中国の怒りを買わないよう対策を行っている。
CCC事務局長のアンドリュー・ヨム氏によると、ブラックリスト入りを回避する鍵はジャンケットとマネーロンダリング対策の十分な管理。
サイパン・トリビューン紙によると、ヨム氏はゲーミングに関する下院委員会の公聴会で、「マネーロンダリング対策を強化し、世界に対して我々はマネーロンダリングの懸念に対して規制を全てきちんと整えるために存在していると確実に示していく」と話した。
ヨム氏は、問題を抱えるインペリアル・パシフィックのサイパン統合型リゾートなど、現地のカジノ営業への影響の可能性についてフロアから挙がった質問には、中国は主にマネーロンダリングと越境送金について懸念していると回答した。同氏は、解決策は、そのような行為と闘うために規制機関が強力な力を持つことだと付け加えた。
ヨム氏は、「これは世界中の他の専門家に相談してきたことだ。それが、カジノ営業の継続に役立つはずだ」と述べた。
サイパン・トリビューンはまた、インペリアル・パシフィックの広報担当シニアバイスプレジデントのタオ・シン氏の以下の発言を引用した。「今のところ(ブラックリストは)公表されていない。我々は状況を注意深く見守っている」。
タオ氏は、IPIはビジネスモデルをVIPからマスおよびプレミアムマス市場に変更して中国のレーダーに映りこまないようにする計画だと付け加えた。ただしアジアの他のゲーミング地と比べてサイパンの規模が小さいことがプラスに働く可能性があるとも説明した。
同氏は、「最後に言っておきたいのは、他の観光地を見てみると、オーストラリアでもシンガポールでも、我々の規模は比較的小さい」と述べた。