インペリアル・パシフィックに対して、サイパンのカジノホテルプロジェクト、インペリアル・パレス・サイパンの全工事を少なくとも1週間停止するよう命令が下されている。地裁裁判官が同社と崔麗傑(Cui Li Jie)会長に法廷侮辱罪での有罪を言い渡した。
工事停止命令は同日に別々に出された2つの命令の1つであるようで、ラモナ・V・マングロナ主席判事が先週末、IPIと崔会長の両方に対して同意判決への違反による法廷侮辱罪の判決を言い渡した。2019年4月に米労働省が申し立てたその判決は、IPIに対して支払遅滞と労働者への給与未払いの損害として336万米ドル(約3億4,861万円)を支払うよう求めた。
同時に、北マリアナ諸島公共事業省は、IPIが一級建築士および安全検査官が現場にいるよう確実に手配することを怠ったことから、独自の工事停止命令を出していた。
マリアナズ・バラエティが報じた通り、公共事業省がIPIに工事停止命令を出すのは3度目の事であり、その全てが同じ理由だった。これまでに10月と12月に停止命令が出されていた。
北マリアナ諸島連邦地方裁判所と公共事業省の両方からのこれら直近の工事停止命令のタイミングは最悪のタイミングだった。IPIのカジノライセンス契約の下で定められたインペリアル・パレス・サイパン第1フェーズ完成の2021年2月28日という建設期限がわずか1カ月後に迫っているからだ。
すでに2018年末に第1フェーズ完成を予定していたIPIに対して建設期限を2021年2月28日まで延長することが認められたのは同年9月のことだった。2019年5月、同社はそれに続いて2022年8月までのさらなる延長を求めたものの、その要求は通らなかった。
連邦カジノ委員会は先週、IPIに対して差し迫る期限に間に合わないことは、それまでにライセンス契約にもう一度修正が成されない限り「深刻な契約違反」となると警告した。
一方で、地裁は崔会長、もしくは元CEOのドナルド・ボウイ氏に対して懲役刑は言い渡さなかった。しかしながら、崔会長には1月28日に再度出廷命令が出されている。
ブラウン氏は12月に同職を辞任し、IPIは現在新たなCEOを探している。