オーストラリアに上場するドナコ・インターナショナルでは、ポイペトでの競争の激化と12月にベトナムのアリスト・インターナショナル・ホテルで酷い悪運が続いたことによって、2019年12月31日までの3カ月間の収益とEBITDAが大幅な減少となった。
3人の取締役が解任され、ポール・アーバックルCEOが辞任することになった11月下旬の取締役会の劇的なクーデター以来初めて収益を発表したドナコは、同社のビジネスが「年次株主総会後に悪化」し、「堅調な11月の後で非常に低調な12月」になったと述べた。
グループ全体のドナコの純収益は前年比26.1%減の1,670万豪ドル(約12.1億円)となり、施設レベルのEBITDAは52.4%減の510万豪ドル(約3.7億円)に落ち込んだ。
この減少の主な原因となったのがポイペトにあるスターベガスで、VIP取扱高がほぼ半分のたった95.9億バーツ(約333億円)に、純収益は33.0%減の2億8,240万バーツ(約9.8億円)に減少した。施設レベルのEBITDAは49.9%減の9,730万バーツ(約3.4億円)となった。
ドナコは、「スターベガスのビジネスに、特に2019年5月にオープンしたギャラクシーの新カジノなど、ポイペト地域の競争激化の影響が出始めている。加えて、12月はバンコクの違法カジノが活発で、その月のポイペトエリア全体の旅客数を減少させた」と述べた。
ベトナムでは、VIP取扱高が18年第4四半期と比べて大幅に増え、2億4,930万米ドルにのぼったが、アリストは、「12月、VIPビッグプレイヤーたちへの桁外れの負けが続いたことに苦しみ、その月全体のVIP勝率はたった0.12%という結果になった」と付け加えた。
結果として、純収益は37.7%減の220万米ドル、そして施設レベルのEBITDAはたった30万米ドルへと82.4%の大幅減となった。
それでも、ドナコは、1月中のより前向きな兆候に触れ、新規サプライヤーからより良い条件でフロアに新スロットマシンを設置するという経営努力によって、スターベガスのスロット事業が注目に値する改善を示したと述べた。
また、アリストのVIP取扱高が好調な水準となり、VIP全体の勝率がより通常のレベルへと改善してきたと付け加えた。
ドナコは、「取締役会と経営陣は、両事業の業務改善に向けた詳細な計画に継続して取り組んでいく」と述べた。