米拠点のカジノ事業者、エンパイア・リゾーツが破産申請の危機に瀕しているという報道を受けて、ゲンティン・マレーシアがエンパイアの流動性の問題に対処できると自信を覗かせた。
ニューヨークにあるリゾートワールド・キャットスキルズとハーネスホースレーシング(繋駕速歩競走)施設、モンティセロ・レースウェイを所有・運営するエンパイア・リゾーツは、新しい資本を作り出すまたは4億米ドル(約424億5,100万円)以上ある債務の再編ができなければ破産申請することになると今週伝えられている。
この財政上の懸念が明らかになる少し前に、ゲンティン・マレーシアは、リム・コック・タイ会長の家族信託であるKien Huat Realty III Ltdとの間で、同社が100%所有する子会社のゲンティン(USA)がエンパイア・リゾーツの35%の株式に相当する1,320万株を取得するための法的拘束力のあるタームシートを交わしたことを発表していた。それに続いて、現在エンパイアの86%の株式を保有するKien Huatは、新運営会社が立ち上がった後にエンパイアの残りの株式を取得するという一方的な提案を出していた。新会社はKien Huatが55%、そしてゲンティン(USA)が49%を所有することになる。
ゲンティン・マレーシアは木曜、マレーシア証券取引所からの説明要求に応え、以下のように述べた。「提案中の合併を迅速に完了させた後にエンパイアの業務を即座に改善することで、エンパイアの現在の流動性の課題に対応できると考えている。
エンパイアは今ある流動性の課題に対処するために複数の選択肢を(すでに)特定しており、その中には追加の流動資産を得る努力をすること、費用構造への削減を行うこと、同社およびその子会社の既存の債務を再編すること、そしてゲンティン・マレーシアとKien Huatが出した法的拘束力のない合同提案を先に進めることなどが含まれている。
ゲンティン・マレーシアはこの提案がエンパイアの株主に与えられた最善の代替案であり、この提案はまたゲンティン・マレーシアの株主への最善の利益であると強く信じている」
ゲンティン・マレーシアはまた、同社が完全に所有権を手にした場合のリゾートワールド・キャットスキルズに対する計画の詳細を明かし、同社が現在ニューヨークに持つ施設、リゾートワールド・ニューヨークが、「同市場において最高の業績をあげている施設であり、世界でも最も大きな利益を上げるスロット営業の1つだ」と述べた。
「ゲンティン・マレーシアによる指揮・運営の下でリゾートワールド・ニューヨークは開発と営業の両面でニューヨークで成功を収めてきた。(中略)ゲンティン・マレーシアは、ニューヨークでの確立された運営のおかげで、リゾートワールド・ニューヨークとリゾートワールド・キャットスキルズの既存事業の間にある相乗効果を上手く生かすことのできる唯一無二の立ち位置にいる」
エンパイア・リゾーツは2018年に1億3,870万米ドルの赤字、そして2019年6月30日までの6か月間に7,370万米ドルの赤字を計上した。