ナガコープは2021年6月30日までの6ヶ月間、7,220万米ドル(約79億4,000万円)の損失を計上した。3月2日以降、カンボジアの統合型リゾートのナガワールドが閉鎖され、好調なスタートを切られなかったためだ。
売上高は前年同期比65.4%減の1億3,040万米ドル(約143億円)となったが、2月下旬にカンボジアで発生した新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けずにゲーミング事業が安定して回復したことから、EBITDAは1,770万米ドル(約20億円)の黒字を計上した。
閉鎖前の2ヶ月間、同リゾートの売上高は1億2,930万米ドル(約142億円)で、そのうちVIP部門の売上高は8,050万米ドル(約88億円)と、前年の2億7,090万米ドル(約298億円)から減少。
マステーブルの売上高は66.4%減の2,990万米ドル(約33億円)、EGMの売上高は42.0%減の1,890万米ドル(約21億円)だった。
同社はEBITDAの黒字化について、「営業効率の向上と厳格な財務規律により、コストを最小限に抑えられきた」と述べている。これには、6月に発表して論争を呼んだ人員削減も含まれている。
カンボジアでは新型コロナ対策に苦戦を強いられているが、年末までに国民75%の達成を目標としたワクチン接種の展開について、同社は第4四半期中に低リスク国への渡航が再開される可能性に期待を寄せている。
「2021年は前例のない感染拡大に起因する経済的な不確実性が主な原因となり、今後も厳しい状況が続くと思われる。
しかし、規制が緩和され、世界経済が徐々に正常に戻ってきていることから、ナガワールドには東南アジアや東アジアからの観光客が引き続き訪れ、特にカンボジアへのビジネス移民の流入が期待される。当グループは、今後も着実に成し続けることを期待しており、長期的な展望と見通しは安定すると信じている」と同社は述べている。