証券会社バーンスタインの報告によると、香港からの訪問がホテルでの隔離検疫を受けずにマカオに入国できる青色健康コード制度が開始された場合、1日あたりの平均訪問者数が直ちに13%増加する可能性があるという。
アナリストのヴィタリー・ウマンスキー氏、ルイス・リー氏、ケルシー・チュー氏の概算によると、香港からの訪問者は1日あたり3,000人に制限される。これは、マカオと香港2つの特別行政区間でバスとフェリーの利用にクオータ制が実施されるという、香港の地元メディアで最近報道された情報に基づくもの。このクオータ制では、1日に香港からマカオへバス10台、フェリー15隻が毎日運行され、いずれも定員は50%となり、バスでは約450人、フェリーでは約2,500人がマカオに訪問できることになる。
1月から5月までのマカオ訪問者数が1日平均22,512人であることから、青色健康コード制度の開始時に訪問者数が13%増加する計算だ。
IAGがお伝えした通り、同制度はマカオ当局がすでに合意しているものの、正式な開始日は未定で、ワクチン接種が完了した香港からの訪問者にのみ適用され、ホテルでの隔離検疫要件を省略できる。マカオのホテルやリゾートに入場できるが、指定されたゲーミングエリアや客室内に留まることが求められる。
バーンスタインは、新型コロナウイルスによる影響がないと仮定した場合、香港で最近発生した陽性者がどのように分類されるかによって、早ければ7月15日、遅ければ7月末に計画が開始される可能性があると見ている。また、今後の陽性者の発生が同制度にどのような影響を与えるかについては不明だが、アナリストらは、香港がシンガポールと締結しているトラベルバブル協定では、このような場合に17日間の一時停止が認められていることを指摘している。
青色健康コード制度の発足が不透明であるにもかかわらず、同社は7月のGGRが前月比50%の改善を示すと予測しており、これは前年同月比で50%台後半の減少である。
しかし、「中国との往来再開と、香港の往来開始時期に大きく左右される」とアナリストらは述べている。「再開の次の段階では1日のクオータ制が増えるかもしれないが、マカオと香港の相互合意が前提となる」。