マカオでスポーツベッティングの提供を長年独占してきたマカオ・スロット社は、コンセッションを3年間更新したが独占権を失い、この分野における重要な方針転換となった。
今週の政府公報に掲載された記事によると、6月5日(土)までとされていた同社のベッティングコンセッションは、2024年6月5日まで3年間更新された。
しかし、これまで同社が保持していたインスタントロトやサッカーとバスケットボールの独占ライセンスは適用されず、公報には同社のコンセッション延長が非独占ベースで行われると記載されている。
同社のコンセッションに非独占条項が追加されたことは、マカオ特別行政区でのスポーツベッティング事業者としての長い歴史を考えると、重要な意味を持つ。
同社は1998年に、マカオで唯一、サッカーのベッティングが可能なフランチャイズを取得し、2年後にはバスケットボールも追加。マカオ政府がカジノ事業者にコンセッションを与えていた2002年に、マカオで唯一のスポーツベッティングのコンセッションを獲得し、現在に至る。また、2016年には独占権を5年間延長している。
また、同社の3年間の新しいコンセッションには、従業員、特に地元の労働者を確保できない場合、行政長官の命令により、いつでもコンセッションを終了できるという条項が含まれている。
ゲーミング監察協調局(DICJ)の承認を得て、「他の形態のロッタリーやミュチュエルベッティングを組織して運営する」という選択肢も残されている。
同社は昨年、2018年度から30%減の1億5,480万マカオパタカ(約21億2,400万円)の2019年度利益を報告した。