サンシティグループは、和歌山県のRFPでクレアベストよりも高い評価を得ており、先月に辞退しなければ選ばれていたかもしれない。
和歌山県は、和歌山マリーナシティでの統合型リゾート開発で、カナダの投資会社クレアベスト・グループとその子会社クレアベストニームベンチャーズ株式会社(東京都)を中心とした合弁企業のクレアベストを優先権者候補として選定したと発表。
しかし、事業者選定委員会が2021年4月30日に提出した報告書において、提案審査の結果、サンシティをクレアベストより高く評価していたことも明らかにした。
サンシティは5月12日、和歌山県のIRレースからの撤退を発表。CEOのアルビン・チャウ氏は次のように述べている。「新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中の無数の企業を取り巻く不透明な状況が長引く可能性があり、日本のIRプロジェクトの手続きも大幅に時間がかかると予想される。したがって、当社のビジネスに対するリスクと先行き不透明な状況を考慮し、撤退の決定に至った」。
県は水曜日に、「委員会の評価点が高かった」サンシティから辞退の通知を受けたのち、「予備調査の結果を踏まえ、次点のクレアベストを優先権者候補として決定した」と発表。
また、県はクレアベストのパートナーについての情報を提供しなかったが、IAGの理解では、過去に長崎IRのレースで落選した合弁企業に加入していたTTLリゾーツが、クレアベストの入札に関わっている。
県は優先候補の発表にあたり、今後はクレアベストと協力して区域整備計画の作成に専念するが、「提案内容の更なるブラッシュアップと事業実施体制の強化などを求める」としている。
上記に加えて、「地元経済の発展や地域雇用の創出等により、地域経済の振興に寄与するため、事業実施体制の強化にあたっては、県内事業者が広く参画できるオール和歌山体制づくりを求めていく。
その上で、地域振興に大きく寄与し、国の観光立国政策に貢献する優れた区域整備計画を作成し、申請期限である2022年4月28日までに国に申請を行う」。と発表している。