リゾートワールド・マニラ(RWM)の運営会社であるトラベラーズ・インターナショナル・ホテル・グループは、新型コロナウイルスの感染拡大で国内外の旅行に今尚影響が及んでいることから、2021年3月31日までの3ヶ月間で11億ペソ(約25億円)の損失を計上した。
ほぼ前年同期並みと説明された第1四半期の業績は、ゲンティン香港と並ぶトラベラーズの合弁パートナーのアライアンス・グローバル・グループ(AGI)が木曜日に発表した。トラベラーズは、2019年10月にフィリピン証券取引所の上場を廃止し、現在は決算報告を公表していない。
AGIによると、RWMの21年第1四半期の総売上高は、前年同期比24%減、前四半期比13%増の52億ペソ(約118億円)で、ゲーミング粗収益(GGR)は46億ペソ(約105億円)で前四半期比15%の改善となった。
前四半期比でのGGRの増加は、プレミアムマスおよびVIPセグメントが導いた、と同グループは説明。
非ゲーミング収入は6億3,300万ペソ(約14億円)と安定しており、ホテルの稼働率は、20年第4四半期の54%から21年第1四半期には65%に上昇している。
マニラ全域で発生した新型コロナウイルスの波の影響で、3月下旬から再び営業を停止するなど、RWMは苦境に立たされていたが、AGIは第1四半期に32億ペソ(約73億円)の純利益を計上し、前年同期の40億ペソ(約91億円)から20%減となった。
AGIは、不動産大手のメガワールド、蒸留酒製造会社のエンペラドール、マクドナルド・フィリピンなどの権益を保有している。