マカオのゲーミング監察協調局(以下DICJ)が公表した最新データによると、21年第1四半期のVIPバカラ収益は連続で19.6%増加しており、マス市場セグメントからの回復ペースを上回っている。
同局の数値によると、VIPバカラは2021年3月31日までの3カ月間で91.3億パタカ(約1,240億円)でGGRに貢献し、前年の第4四半期の76.3億パタカ(約1,035億円)から増加した。
比較すると、当四半期のマカオの運ゲーム(games of fortune)全体の総収益は連続8.1%増加の238.1億パタカ(約3,231億円)となったが、マスバカラはわずか1.8%増の120.6億パタカ(約1,636億円)であった。
このVIP収益の急増は、VIPバカラがマカオのゲーミング収益の73%を占めていた数十年前や昨年の第3四半期以降に享受した45.3%のシェアを下回ってはいるものの、セグメントは市場シェアを取り戻しつつあり、2020年の最後の3カ月のマカオGGRは34.6%から第1四半期には38.3%へと増加した。マスバカラは、21年第1四半期の収益の50.6%を占めた。
マカオの今年の第1四半期の収益結果は、急増した3月までの訪問者数が反映されているものの、旧正月の移動に影響を与えた中国本土の一部地域による新型コロナウイルス発生を受けて、予想よりも遅い回復へのスタートとなった。