ゲンティン・グループの会長兼CEOであるリム・コック・タイ(林国泰)氏は、20年第4四半期に1億4,873万リンギ(約39.7億円)の配当金を受け取ったと報告されており、新型コロナによる影響にもかかわらず、マレーシアで最も裕福な人物ランキング6位となった。
The Edge Marketsの報道によれば、フォーブス誌の2020年長者番付の10人のうち8人は、パブリック銀行(Public Bank Berhad)の創設者であるテー・ホン・ピョウ氏(Dr Teh Hong Piow)の6億6,820万リンギ(約178.6億円)を筆頭に、第4四半期に合計19億9000万リンギ(約531.8億円)が支払われた。
リム氏は6位にランクインし、配当金の大部分はゲンティン・バーハッドが同氏の民間投資会社であるキェン・ファット・リアルティ(Kien Huat Realty Sdn Bh)に支払った1億4,654万リンギ(約39億円)からのものと、ゲンティン・マレーシアとゲンティン・プランテーションズが公表した配当金によるものである。ゲンティン・マレーシアは、2億5,820万リンギ(約69億円)の純損失を記録したにもかかわらず、20年第4四半期に1株あたり8.5銭の配当を公表した。
20年第4四半期のリム氏の多額な収益のニュースは、ゲンティン・バーハッドのシンガポール子会社であるゲンティン・シンガポールに対し、先月シンガポール取引所から同年度のリム会長の報酬が同社の2019年の年次報告書の2倍の金額となる2125〜2150万シンガポールドル(約17.4億〜17.9億円)の間となっていたことについて「説明依頼」が出された後のことであった。
ゲンティン・シンガポールは、同氏の2020年の報酬の80%強が、同社が日本でIR設置・運営ライセンスを獲得した場合に「会長奨励賞」として同氏に支払われる予定の見込みボーナスの3500万シンガポールドル(約28.7億円)を会計上の見越額として計上していたと説明した。同社によると、そのボーナスはまだ実際に支払われておらず、日本でIRライセンス獲得が成功した場合にのみ支払われるとのことだ。