IR(統合型リゾート施設)事業をめぐり、収賄と組織犯罪処罰法違反罪(証人等買収)に問われた衆院議員秋元司被告(49)らの初公判が29日、東京地裁で開かれる。秋元被告側は当初より一貫して起訴内容を全面的に否認しており、無罪を主張するとみられる。
秋元被告はIR担当の内閣府副大臣在任中、日本でIR事業参入を目指していた中国企業「500ドットコム」(以下、500社)側から総額約760万円相当の賄賂を受領したとして2019年12月、収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕、起訴された。昨年2月に保釈された際の記者会見では、「賄賂を受け取ったことは一切ない」などと述べ、一貫して無罪を主張していた。その後、支援者らと共謀し、「500社」の元顧問2人に公判での偽証を依頼したとして昨年8月、組織犯罪処罰法違反(証人等買収)容疑で再び逮捕・勾留されて以来、保釈は認められず現在に至る。
証人買収事件でも逮捕された支援者らが、秋元被告から依頼されたことを認めているほか、「500社」の元顧問2人も偽証を持ちかけられたと証言しており、関与した4人全員が有罪となっている。