NSW独立酒類・ゲーミング局(ILGA)が、22億豪ドルのクラウン・シドニー開発のためのカジノライセンスをクラウン・リゾーツが保有するのに適格であるかどうかに関する最終報告書を2021年2月1日(月)に受け取る予定であることを正式に発表した。しかしながら、結果が一般公開されるのはさらに2週間後となる可能性がある。
金曜に出した声明の中で、NSW規制当局は、委員会が報告書を検討した後に、調査結果を公表すると述べたが、2週間以内に公表される見込み。クラウンは金曜に出した独自の発表の中でその予想日程を認めた。
クラウンにとっては正念場となる。同社は当初、昨年12月14日にクラウン・シドニーの全施設のオープンを予定していた。ILGAが、調査結果を待っている段階では、ミニマムベットリミット、VIPメンバーシップポリシー、ゲーミングエリアの境界線、ライセンス保有者の「近しい関係者」などの問題に関する様々なカジノ関連規制上必須の申請を検討できなかったと述べたことを受けて、12月28日に一部の非ゲーミング施設のみをオープンした。
11月に付与された暫定酒類販売許可の下では、クラウン・タワーズホテルと、大半のバー及びレストランに対して2021年4月30日までの営業が認められているものの、期限が来ればクラウンは再申請しなければならない。
4月30日を超えての酒類販売許可の延長は報告書の結果次第となる予定で、最近の聴聞の過程で持ち上がったコンプライアンス上の問題に関する特定の要件と提言がまとめられると見られている。
Inside Asian Gamingがすでに伝えた通り、その提言の中には、金銭的な罰則金の支払いから、取締役会の改造、またはクラウンの最大個人株主であるジェームス・パッカー氏の持株に関する規定に至るまで、どんなことも含まれる可能性がある。パッカー氏は現在同社の発行済み株式資本の36%を保有している。
同社はまた、ビクトリア州でも不安の中待たなければならない可能性がある。ビクトリア州酒類・賭博規制委員会(VCLGR)が昨年末、1995年にオープンした旗艦施設であるクラウン・メルボルン営業のためのクラウンのカジノライセンスについて7度目の見直しを提案する予定だと明かしていた。VCLGRは、2021年に消費者問題・ゲーミングおよび酒類規制担当大臣に結果を報告する予定だと述べており、最後の見直しが完了してからたった3年しか経っていない形となる。