同席会長兼業務執行取締役
SJMホールディングス
業務執行取締役兼最高総務責任者
ソシエダーデ・デ・ジョゴス・デ・マカオ
パワースコア: 1,563
昨年の順位: 10
評価理由
- スタンレー・ホー氏の第4夫人
- SJMホールディングスに個人では最大の株式数を所有
アンジェラ・レオン(梁安琪)氏に関する不穏な兆候は、彼女の事業的、個人的なライバルのパンジー・ホー氏が、SJMホールディングスの大株主であるソシエダーデ・デ・ジョゴス・デ・マカオ(STDM)の統制を図るために同盟を形成した2019年1月からずっと続いていた。その真意は、レオン氏の夫であるスタンレー・ホー(何鴻燊)氏が、5月に98歳でこの世を去った後でより明確になった。しかしレオン氏は、SJMで未だ最も影響力のある重役のままであり、また事実上マカオの立法議会におけるゲーミング業界の代表でもある。そして、同氏の指紋は、これまでのゲーミング独占権保有者の未来の至るところに見ることができる。
いろいろな意味で、レオン氏は、中国出游研究所CEOのウルフギャング・アルト氏が富を蓄えるためにここ数十年懸命に働いてきた中国人らのことを「若い老人」と呼んでいる代表例である。彼らが引退に近づく、または引退する時には、旅行をするための時間もお金もある。
レオン氏は、3月で60歳となり、広州市で生まれた後、ダンス講師として働き、彼女のほぼ40歳年上であるスタンレー・ホー氏の第4夫人となった時、富を手に入れた。同氏はSJMを8.6%、STDMを6.9%所有する個人では最大の株主であることに加えて、数十億相当の国際的な不動産ポートフォリオを蓄積してきた。
SJMがコタイに所有する統合型リゾート、グランド・リスボア・パレスは、開業のための政府承認を待っている状態であり、ヨーロッパのファッションアイコンである、カール・ラガーフェルドとドナテラ・ヴェルサーチの名前とデザインが施されたホテルを特徴としている。その小売モールは、またその一方でより良心的な価格選択を特色としており、中国免税品集団のマカオのアウトレット旗艦店に加え、ニュ ー・ヤオハンの運営者による市最大の百貨店まで揃えている。
息子でありSJMの取締役でもあるアーノルド・ホー氏と共に、レオン氏のマカオ・テーマパーク・アンド・リゾート社は、グランド・リスボア・パレス向かいに50億香港ドル(約669億円)のリスボエタを開発している最中だ。これまでのところ、テーマパークやカジノなしのホテルとエンターテイメントの複合施設が、疑似スカイダイビングやIMAXおよびMX4Dシアターのようなマカオにまだ存在しないアトラクションの実現や、またコタイの遠い隅まで呼び寄せることができた旧マカオのテーマにも新鮮さを与えることを約束している。さもないと、レオン氏の10.6ヘクタール(26エイカー)の一画は、彼女の退任パッケージのさらなる一部になるかもしれない。