香港とシンガポールが「トラベルバブル」の暫定合意に達し、2地域間を移動する人への隔離または自宅待機措置が免除されると、香港の商務及経済発展局局長、エドワード・ヤウ氏が木曜発表した。
まとまれば、旅行者は代わりに、両地域で相互承認された施設で新型コロナ検査陰性結果を取得するのみで移動できるようになる。
旅行の目的は就労またはビジネスに限定されず、旅行者は到着後その予定を制限されることもない。
特定の航空便が2地域間を結び、香港とシンガポールの住民限定で輸送する。
香港は現在、外国人の入境を禁止しており、家へと戻る住民には14日間の隔離が義務付けられている。
ヤウ氏は、「残りの作業は、人々が出来る限り早くバブル制度を通じて移動できるようすることを視野に詳細をつめていくことだ。今後数週間を使って、特定の法改正、空港、航空会社との調整、そして検査手順の相互承認のようなものなど、これらすべての要件を決めていきたいと思っている」と述べた。
「トラベルバブル」制度の開始日や詳細はまだ明かされていないものの、香港メディアは木曜、12月の開始の可能性が高いと報じた。
しかしながら、香港はまだ7月の第3波の深刻度を受けて厳戒態勢にある。木曜にはさらに12人の新規感染が報告され、合計感染者数は5,214人、そのうちの60%が行政区内での感染だった。
ヤウ氏は「安全かつリスクが低ければ、(香港-シンガポール間の)移動は許可され無ければならない。共通の目標は、あらゆる種類の管理対策を通じてウイルスを抑え込むことだ」と述べた。
シンガポールは、今月に入ってマリーナベイ・サンズ(MBS)やリゾートワールド・セントーサ(RWS)といったシンガポールのIRを含む観光事業者に勢いを与える可能性がある、香港、オーストラリア、ニュージーランドなどのいわゆる「安全」な国との「エアトラベルバブル」の可能性を提起している。
2020年4-6月期、MBSは1億1,300万米ドル(約88億円)のマイナスの調整後EBITDA、そして前年比96.7%減の純利益を報告しており、RWSはゲーミング粗収益が99%減となったことで、1億6,330万シンガポールドル(約127億円)の損失を計上した。