オーストラリアに上場するゲーミング投資会社シルバー・ヘリテージ・グループが所有するネパールの統合型リゾート、タイガー・パレスの従業員は、同社に続く経営難の厳しさのため、400人のスタッフが解雇になったと主張する。
カトマンズ・ポスト紙の報告によると、9月9日に2年間の契約が中止となり、更新されないと言うメールをもらったあと、今週、従業員がタイガー・パレス前でデモをしているという。シルバー・ヘリテージがネパールで運営するタイガー・パレスとカトマンズミリオネアズ クラブは2軒とも新型コロナウイルス感染症のために3月23日から休業をしている。
労働者によると、総支配人以下の従業員は全員解雇となったが、外国籍の従業員は保持している。
解雇のニュースは5月にシルバー・ヘリテージが任意管理の手続きをした以後のこととなる。5月の手続きも、メインの貸し手であるOCPアジアから待望の資金を提供されてからたった数カ月後の発表だった。
先月、同グループの投資者が、株主の同意を前提とした資本増強の提案を検討することに同意したが、水曜日にシルバー・ヘリテージが債務整理証書を執行したと発表し、その結果として、11月までに$53万豪ドル(約4,075万円)の資金が注入される可能性が出てきた。
シルバー・ヘリテージは、2017年12月にタイガー・パレスの開業が長期にわたって遅れ、およそ1,200万米ドル(約12億9千万円)もの予算も吹き飛ぶなど、近年、様々な障害に直面してきた。
シルバー・ヘリテージはその後の2019年3月、施設の投資証明書に修正が加えられ、ゲーミングテーブルの営業がこれ以上許可されないとなったために、同社がゲーミング管理サービスを提供していたベトナムのフェニックスインターナショナルクラブでのカジノ営業が閉鎖されたことで、大打撃に苦しんだ。
フェニックスは2018年、グループ全体の収益の約45%を占めていた。
Inside Asian Gamingの取材に対して、シルバー・ヘリテイジ・グループは、当2年間雇用契約の中、385件の期限が今年までだったため、各従業員には辞めるか新しく雇用契約を結ぶかの選択を与えたと言う。
そして、シルバー・ヘリテイジは「やるべきことをやって、コロナウイルスを乗り越えるためには数カ月でおさまるだろうと期限が切れた雇用契約の従業員に給与を払い続けた。しかし2021年まで休業は続けるだろう」と付け加えた。