最近続いた米大手ゲーミング企業の日本市場撤退の後、メルコリゾーツ&エンターテインメントが、日本での統合型リゾート開発への固い決意を説明した。大手事業者ではメルコが2社目となる。
木曜に行われた20年第2四半期決算報告の中で、メルコのローレンス・ホー会長兼CEOはアナリストに向けて、ラスベガス・サンズの撤退とウィン・リゾーツの横浜オフィス閉鎖に言及し、「当社の世界での競合企業の多くが日本での取り組みを断念している」と述べたものの、マカオを拠点にするメルコはそれに追従しないことを断言した。
ホー氏は、「我々は変わらず、日本はマカオ以外では最も優れた統合型リゾート開発の新規機会を示していると考えており、日本に世界をリードするIRをもたらすことへの当社の決意は揺るぎない。
世界での競合企業の多くが日本での取り組みを断念していることは知っている。メルコがそれとは異なり、日本への長期的な固い決意を示すことができ、嬉しく思う。
10年以上前にこのレースに参戦したとき、短距離走ではなくマラソンになることは分かっていた。率直に言って、新型コロナウイルスは確実に短期的な開発の取り組みに影響を与えているが、医学界から出てくるあらゆるニュースを基にすると、新型コロナウイルスはIRが実際に日本でオープンすする2020年代後半にはもう過ぎ去っているだろう。
当社のグローバルチームは継続してリモートで作業と計画を進め、現地日本チームは継続して勤勉に作業を進め、重要な関係者と出会い、当社の統合型リゾート開発計画を協議し洗練させていく」と述べた。
ホー氏のコメントの1週間前には、ギャラクシーエンターテインメントグループも日本への固い決意を表明し、ルイ・チェ・ウー会長は「新型コロナウイルスの世界的な拡大が日本IRのタイムラインに影響があることを認めているが、それに合わせて調整ができる。日本への拡大計画への固い決意は変わらない」と述べていた。
それに対して、ラスベガス・サンズは5月に日本からの撤退を発表し、シェルドン・アデルソン会長兼CEOは、「IR開発に関する枠組みによって、弊社の目標は達成できなくなってしまった」と述べていた。
ウィン・リゾーツのCEOマット・マドックス氏は今月に入って、ウィンの横浜事務所を閉鎖したことを明らかにし、「そのビジネスがどのようなものになるのか、世界がどうなっていくのか、そしてそこでの規制は実際どのようなものになるのかがもう少し明らかになるまでは活動をほぼ停止するという決断を3月に下した」と付け加えた。
大阪でのIR開発レースに唯一残っているMGMリゾーツは最近ビル・ホーンバックル氏をCEO兼社長に任命し、7月にホーンバックル氏は「我々がこの投資に完全に『オールイン』でない点も気に入っており、IR開発が恐らく遅れること、そしてこの投資に興味を持っている誰しも、特に我々にとってうまくいけばこれをより良い投資にしてくれるだろう話し合いが再開できるということも喜ばしい点だ」と述べた。
前会長兼CEOのジム・ムーレン氏がそういった躊躇の姿勢を見せることはなかった。