フィリピンの統合型リゾート(IR)、オカダ・マニラは、新型コロナウイルス感染症による訪問客数の減少と、それに続く3月の営業停止の影響で、2020年1-3月期、IR事業の調整後EBITDAが21億6,800万円へと23.7%減少し、営業損失は17億2,100万円となったことを報告した。
IR事業の売上高は前年同期比6.3%減の157億1,000万円に落ち込み、親会社である株式会社ユニバーサルエンターテインメントは、19年第1四半期には5億1,200万円であったフィリピンIRの損失が20年第1四半期に拡大したことを報告した。
金曜、第1四半期の業績を発表したユニバーサルは、オカダ・マニラでのVIPローリングチップ取扱高は1,252億4,300万比ペソ(約2,677億円)に落ち込むも4.4%の減少幅に留まったものの、マステーブル取扱高は35億比ペソ(約74.8億円)へと25.4%もの大幅減となったことを明かした。同四半期のカジノ総売上高は9.3%減の86億3,600万比ペソ(約185億円)だった。
ユニバーサルは、オカダ・マニラが営業停止になる前まで、「現地顧客を中心に」順調に推移していたと述べた。
同社は、「ホテル稼働率においても、営業停止までの期間は四半期を通して非常に高い水準を維持した」と述べた。
統合型リゾート事業への打撃にもかかわらず、ユニバーサルの連結売上高は前年同期比で80.1%増の407億7,000万円にのぼり、純利益は31億2,300万円となった(前年同期は40億9,300万円)。
この業績改善を後押ししたのが同社の遊技機事業で、売上高は358.5%増の247億2,900万円、そして営業利益(損失)は19年第1四半期の損失2億2,700万円から95億700万円の利益に改善した。
ユニバーサルは、20年第1四半期の新型コロナウイルスによる影響は限定的にとどまったと述べた一方で、オカダ・マニラが継続して営業を停止し、日本のパチンコ店が5月までに短期的に休業したことで、第2四半期の業績にはさらに大きな影響が出ると予想していると述べた。
同社は、現在フィリピンでカジノの営業が再開されると同時に営業を開始できるよう、オカダ・マニラの再開に向けたプラン作りを進めていると述べた。