マカオのコンセッション保有者、SJMホールディングスでは、2020年1-3月期、新型コロナウイルス感染症の影響で、ゲーミング粗収益と調整後のEBITDAがそれぞれ62.2%と118.6%減少し、4億900万香港ドル(約56億円)の赤字に転落した。
2月、グループが持つマカオの22のカジノが15日間営業を停止し、その後、特にマカオ-広東省間の入境制限が厳しくなった影響で、同四半期のGGRは104.2億香港ドルから39.4億香港ドル(約542億円)に減少し、調整後のEBITDAは19年第1四半期の10.8億香港ドルから2億香港ドル(約27.5億円)の赤字へ減少した。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同四半期の8.5億香港ドル(約117億円)の利益から、4億900万香港ドルの損失に落ち込んだ。
新型コロナウイルスの影響で減少幅が最も大きかったのがVIP部門で、GGRは69.6%減の12億香港ドル(約165億円)となった。マステーブルGGRは57.9%減の26.1億香港ドル(約359億円)、そしてスロットGGRは51.6%減の1億4,100万香港ドル(約19億円)だった。
旗艦施設のグランド・リスボアでは、GGRが35.2億香港ドル(約484億円)へと65.6%減少し、調整後EBITDAは1,600万香港ドル(約2.2億円)の赤字に転落した。自社運営カジノであるカジノ リスボア、カジノ オシアナスそしてカジノ タイパでは、GGRが6億2,900万香港ドル(約86.5億円)、EBITDAは9,900万香港ドル(約13.6億円)の赤字となり、サテライトカジノではGGRが21.1億香港ドル(約290億円)、そしてEBITDAは500万香港ドル(約6,877万円)の赤字となった。
同社は、この四半期、収益の中でのマカオカジノのシェアが19年第1四半期の14.1%から13.3%に下がったと述べた。
SJMの副会長兼最高経営責任者であるアンブローズ・ソー博士は、「SJMの第1四半期業績は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる旅行と観光の深刻な縮小を反映している。
しかしながら我々は、特に大流行を抑え込む中でマカオと中央政府当局が取った政策が成功したことを考慮して、この市場が年内に回復し始める可能性に関して楽観視している。
市場が再びその成長を始める時、SJMは当然、主要な貢献者となるだろう。そして我々の参加は待望の新リゾート、グランド・リスボア・パレスによって増強されることになる」と述べた。
SJMは、グランド・リスボア・パレスが2020年末頃までにオープンすることを繰り返し述べた。