ハウステンボス隣接地区にIR(統合型リゾート施設)誘致を目指す長崎県は、現状では誘致スケジュールの変更をする予定はない、ということがIAGの取材で明らかになった。
感染が拡大し猛威を振るう新型コロナウイルスの影響を受けこれまでに、IR誘致を目指す大阪府・市は4月末までに事業者の提案を募集する予定であったが、応募事業者のMGMと協議をして7月末まで延期するとしており、横浜市は6月に予定していた「実施方針」の公表を8月に延期するなどと決めている。
長崎県は今月6日、「九州・長崎IR基本構想」及び「九州・長崎特定複合観光施設区域整備実施方針(案)」を公表している。県の担当者によると、「国が(IR区域整備計画の)申請を受け付ける期間を2021年の1月から7月としており、そこに変更がない現状では、誘致スケジュールの変更は考えていない」と述べた。その上で、国の基本方針の公表が当初の想定時期より遅れていることや新型コロナウイルス感染拡大の影響による国の方針変更も視野に入れ、「今後、国が方針を出す中で、国のスケジュールに沿って進めていくつもりだ。国の担当者とも密に連絡を取り、誘致を進めて行く」と今後の対応の柔軟性も示した。県が公表した「実施方針(案)」に関しては、「国が基本方針を出した時に、県の実施方針(案)と齟齬があればそこを修正するが、問題が無ければそのまま県の実施方針とするつもりだ」と説明した。