フィリピン国家警察(PNP)は木曜、上院聴聞会に対して、2020年の2件を含む過去3年間で合計73件のカジノ関連拉致事件が発生したことを伝えた。
上院ブルーリボン委員会の聴聞会で、マネーロンダリングおよびその他犯罪とフィリピン・オフショア・ゲーミング・オペレーターズ(POGO)業界との関連疑惑に関して、PNP作戦部長補佐官のギレルモ・エレアザール(Guillermo Eleazar)中将が、最近事件発生件数が増加しており、2017年と2018年にはそれぞれ17件と16件だったカジノ関連拉致事件が2019年には38件に増加したと述べたことを、インクワイアラー紙が伝えた。
それらの事件に巻き込まれた被害者は合計80人に上り、そのうちの42人が2019年、そして今年はこれまでに2人が被害に遭っている。全員が中国人。PNPは、拉致に関わった142人の容疑者を逮捕している。
エレアザール氏は、PNPが外国人が関わる売春拠点に対して10の捜査作戦を開始し、これまでに59人の中国人を含む60人の容疑者を逮捕したと述べた。
上院少数党院内総務のフランクリン・ドリロン氏は、POGO産業の費用便益を「その価値がない」とした。
同氏は、「我々が抱えている全ての社会問題は、POGOを中止すべきだということを示しており、PAGCORが生み出した手数料はこの国の経済の1%の3割にも満たない。その額は社会へのマイナスの影響に値するほどの価値がない」と述べた。