オーストラリアのスロットマシン開発会社、エインズワース・ゲーム・テクノロジー(AGT)が2019年12月31日までの6カ月間に400万豪ドル(約2億9,355万円)の損失を報告した。その原因は国外での売上減少で、前年同期間は1,210万豪ドルの利益を計上していた。
月曜夜遅くに2020年上半期決算を発表したエインズワースは、売上収益が前年比9%減の1億730万豪ドル、その中の国外売上は11%減の8,780万豪ドルになったことを明かした。グループ合計値の中で国外売上が占めた割合は82%だった。
その現象には北アメリカでの6%の売上減、そしてラテンアメリカでの8%減少が含まれており、主な原因は販売数量の減少だった。
反対に、オーストラリアの国内売上は横ばいとなり、1%というわずかな減少の1,950万豪ドル、同地域の販売数量は2%増加した。
エインズワースは、上半期にEBITDAが1,460万豪ドルへと55%減少し、一株当たり損失が0.01豪ドルとなったことを報告した。
前年比でのマイナス成長にもかかわらず、ローレンス・レビーCEOは、エインズワースが市場プレゼンスの強化という戦略を実行していると述べた。
同氏は、「AGTをより収益性が高く、効率的にするための変化が進められている。我々は、研究・開発を再評価し、ゲーム開発のリソースを増加させ、営業・マーケティングの焦点をはっきりさせ、厳選された買収によって自律的成長を補完している。基礎の構築に一生懸命取り組んでおり、20年度下半期には利益に転じ、プラスの純利益を届け、21年度にはさらにいい結果を報告できると予想している」と述べた。
エインズワースは、決算発表の中で、現在過半数株所有者であるノボマティックとの戦略提携関係をより上手く活用することに取り組んでおり、合同で新市場に参入し、AGT筐体へと移行するゲーム製品の特定と、オンラインプラットフォームでのコンテンツ共有のための協議が行われていると述べた。