メルコリゾーツ&エンターテインメントは、2019年12月31日までの3カ月間に、営業収益合計が14.5億米ドル(約1,603億円)となり、全施設でのマス市場の高い伸びのおかげで前年比3%の増加となったことを発表した。
同社のマスの業績は、継続するプレミアムセグメントの低迷と、旗艦施設であるシティー オブ ドリームス・マカオでのVIPでの不運を相殺するのに充分だった。シティー オブ ドリームス・マカオでは実際、この四半期、ローリングチップ取扱高は増加していた。
メルコのローレンス・ホー会長兼CEOは、「2019年第4四半期のマクロの逆風と香港で起こったことにもかかわらず、メルコの全統合型リゾートでのマスゲーミング営業は堅調な状態を維持し、それによってグループ全体のマステーブルゲーム収益は前年比でおよそ12%拡大し、史上最高の8.5億米ドルに達した。2019年度の調整後施設EBITDAも前年比14%増となり過去最高の16億8,900万米ドルにのぼった」と述べた。
19年第4四半期に関しては、調整後施設EBITDAは4%減の4億980万米ドルだった。
シティー オブ ドリームスは、メルコにとって好調な施設であることを証明し、調整後EBITDAは2億1,040万米ドルへと微減したものの、営業収益合計は4.5%増の7億5,910万米ドルにのぼった。同施設はVIPでは不調となり、ローリングチップ取引高は39.8%増の159.6億米ドルに達するも、2.65%という低い勝率の影響を受ける結果となった。18年第4四半期の勝率は3.19%だった。
マスのテーブルゲーム取扱高は7.6%増の14.1億米ドルとなり、ゲーミングマシン取扱高も12億米ドルへと14.3%のプラス成長となった。
スタジオシティでは、営業収益合計が5.2%増の3億5,830万米ドル、調整後EBITDAは14.3%増の1億1,740万米ドルとなった。
19年第4四半期のローリングチップ取扱高は前年同期の34.6億米ドルから24.6億米ドルに減少し、勝率が3.60%という高い水準になるも、まだ12カ月前の3.82%は下回った。
マスのテーブル・ドロップは6.6%増の8億7,980万米ドルとなり、ゲーミングマシン取扱高は8.4%増の6億9,540万米ドルとなった。
シティー オブ ドリームス・マニラの営業収益合計は同四半期、1億5,350万米ドルへとほんのわずかに減少し、調整後EBITDAは20.6%減の5,390万米ドルとなった。メルコは、マステーブル・ドロップが9.6%増の2億1,630万米ドルにのぼったにもかかわらず、ローリングチップ取扱高が15.1%減の20.2億米ドルに留まった原因として市場での競争の激化を挙げた。
ゲーミングマシン取扱高は10.6億米ドルへと微増した。
VIPの低迷は、営業収益合計が1億1,390万米ドルへと17.2%の減少となったアルティラ・マカオでも明らかだった。ローリングチップ取扱高は35.4%減の42.1億米ドルとなったが、マスに関しては、テーブル・ドロップが31.9%増の1億6,760万米ドル、ゲーミングマシン取扱高が18年第4四半期の2,990万米ドルから今期は8,110万米ドルに増加するなど、大幅に成長した。
メルコはキプロスでのプラス成長も報告しており、同社はシティー オブ ドリームス・メディテラニアンの2021年の開業に先駆けて臨時施設を運営し、その他に3軒のサテライトカジノを運営している。キプロスでの営業収益合計は18年第4四半期が1,560万米ドルにだったのに対して今期は2,470万米ドルとなったと述べた。
メルコは普通株1株当たり0.05504米ドルの四半期配当を発表し、2020年3月12日に株主に支払われる。