マカオのカジノセクターが新型コロナウィルスによる15日間の営業停止命令に耐え、休業するホテル数が増え続ける中、SJMのポンテ16にあるソフィテルマカオ、マカオ・フィッシャーマンズ・ワーフにあるレジェンドホテルとロックスホテル、そしてメルコのアルティラが、一時的に休業することを決めた。
サンズ・チャイナは先週、コタイにあるフォーシーズンズ、セントレジスそしてコンラッドの一時閉鎖を発表しており、それに続く今回の閉鎖によって、ソフィテル・ホテルの409室、レジェンドホテルの224室、アルティラの216室そしてロックホテルの72室の合計921室がさらに稼働を停止する。
ソフィテルマカオが建つ統合型リゾートのポンテ16は金曜、2月20日にマカオ全体の営業が再開するまで、全施設の休業を続けることを発表した。
ポンテ16は、ウェブサイトに、「マカオのポンテ16リゾートのカジノ、飲食店、娯楽施設およびシャトルバスサービスは、別途通知があるまでの間、一時的に休業します」と記載している。
アルティラも、ホテル、スパ、飲食店そしてシャトルバスの営業を、別途通知があるまで停止する同様の決定を発表した。
同時に、マカオ半島のパタネに独立して建つグランド ハーバー ホテルと15のゲストハウスも一時的に営業を停止しており、すでに閉鎖している宿泊施設の合計数は23に達している。
マカオ政府観光局(MGTO)からの最新のデータによると、マカオには合計121の宿泊施設があり、客室数は38,100室にのぼる。
MGTOは記者会見の中で、休業中のホテルは「短期間」のみ営業を停止していると述べ、一方で政府は事業者やゲストに大規模の宴会を行わないよう促している。その他多くのホテルも、人手不足のために予約受付を停止している。
メルコのシティー オブ ドリームスとスタジオシティは先週、現在から2月29日までの公式ホームページを通じたホテル予約は、追加料金なしで日程変更、または返金を受けることができると発表した。
先週、新型コロナウィルスの感染確認例が10に達したことで、マカオの賀一誠行政長官は、新型ウィルス感染拡大を抑制する狙いで、マカオでの全てのゲーミング営業を2月5日午前0時から停止することを発表した。
過去5日間、新たな感染は確認されていない。
ホテル、飲食店そして小売店は厳密にいえば、カジノ閉鎖による影響は受けないものの、ゲーミングコンセッション保有6社はそれ以降、多くの娯楽イベントや一般公開のショー、そして複数のレストランおよび小売店を閉鎖している。
普段は活気あふれるゲーミング中心地がひっそりする中、週末にはコタイストリップ沿いのほとんどの電光掲示板の電気が切られていた。
MGMマカオとMGMコタイを運営するMGMチャイナは、2020年2月5日から19日までの15日間、同社施設に入る小売テナントの基本賃料を免除することを発表した。賃料免除は、現地の大手ブランドおよび中小企業の両方に適用される。
MGMチャイナのグラント・ボウイCEO兼執行役員は、「当社は厳しい対策を講じて、ゲストと社員を守っていく。このような大変な時に、我々の心は、小売テナント、特に地元の中小企業にも寄り添っている。この賃料免除が彼らの負担を和らげ、現在の苦難を乗り越えて、素早い回復へと向かうことができることを願っている」と述べた。