オーストラリア証券取引所は月曜、同社の年次株主総会での株主投票によって取締役の数がたった3人にまで減ったことを受けて、ドナコ・インターナショナル株の取引を停止した。
進行中の法廷闘争や創業者であるジョーイ・リム氏の追放など、劇的な12カ月の後で、すでにドナコの未来の方向性を決定づける日として注目を集めていた月曜の年次株主総会では、さらに3人の取締役会メンバーが排除されることになり、その中には会長のスチュアート・マックレガー氏が含まれていた。非執行役員のデイビッド・グリーン氏と木下雄吾氏もまた株主の承認を得られず、長い間ドナコの法務責任者と会社秘書役を務め、先週金曜に取締役辞任を発表していたベン・リーシェル氏が外からその行方を見守った。
彼らの解任によって、ドナコに残された取締役はたった3人となり、そのうちレオ・チャン氏とカーケイ・ウォン氏の2人は、最近ドナコの19.25%の株式を取得したアジア拠点の投資会社、オンヌットロードからの代表者だ。3人目の取締役は、香港を拠点とするオーストラリア人のロデリック・ジョン・サットン氏で、月曜に新たに取締役に任命された。
しかしながら、オンヌットロードこそが、10月に2人の個人株主によるドナコ取締役会の総入れ替え要求をめぐって株主総会を求めた張本人であることを考えると、年次株主総会の結果とそれに続いてオンヌットロードがより大きな力を得たことは、答え以上に多くの疑問を生じさせている。その2人の個人株主、ジェラルド・ニコラス・タン・エン・ホー(Gerald Nicholas Tan Eng Hoe)氏とパトリック・タン・テク・リー(Patrick Tan Teck Lee)氏もまた、解任された取締役の後任として手を挙げたが金曜、充分な票を得ることはできなかった。
年次株主総会の招集の中で、オンヌットロードは当時、ジェラルドおよびパトリック・タン氏による決議案を支持せず、彼らとの間に一切合意などはないと述べていた。
「持ち上がっている問題に決着をつけ(中略)会社が異論に左右されない安定した現取締役会と共に前進するために、これらの決議案に関して株主に賛否を問うことは会社の利益であると考えているというのが我々の見解だ」と述べた。
オンヌットロードの2人のドナコの代表者、チャン氏とウォン氏が任命されたのはつい最近の8月中旬のことであるにもかかわらず、今や3人体制となった新生取締役会では最も長い期間その席に着くメンバーとなっている。
3人目の取締役としてサットン氏の追加を発表する中で、ドナコは、「近い将来オーストラリアに拠点を置く独立非執行取締役をさらに2人採用することを目指している。この目的のために、取締役会は現在、アジアのカジノゲーミングで豊富な経験を持つ候補者などレベルの高い候補者たちとかなり進んだ協議を進めている」と述べた。
金曜、株主はまた、社名をパン・アジアン・レジャーへと変更する提案を否決している。