メルコリゾーツ&エンターテインメントでは、旗艦施設であるマカオの統合型リゾート、シティー オブ ドリームスでの大幅成長に後押しされて、2019年9月30日までの3カ月間にグループ全体の営業収益が16%増加し14.4億米ドル(約1,568億円)となったことを報告した。
同四半期、メルコはマスマーケットのテーブル・ドロップ(掛け金)とゲーミングマシン掛け金の両方で過去最高に達し、マスとVIPの両方でマカオのマーケットシェアを獲得した。
バーンスタインのアナリストによると、VIPが前年比で650ベーシスポイント、マスが90ベーシスポイントを獲得したことに助けられて、メルコのグループ全体での調整後のEBITDAはこの期間に39%の増加となる4億1,820万米ドルに達した。
高級ホテルタワーのモーフィアスの成長に引き上げられたシティー オブ ドリームスでは全体的に好調となった業績のおかげで19年第3四半期の収益が7億8,730万米ドルへと31.0%増加し、調整後EBITDAは2.33億米ドルへと58.4%の増加となった。
ローリングチップ取扱高は昨年同四半期の123億米ドルに対して今期は172億米ドルに達し、マスマーケットテーブル・ドロップは14.1億米ドルへと5.2%増加した。両セグメント共に、高いウィン率からも恩恵を受けた。
ゲーミングマシン掛け金は12.1億米ドルへと8.0%増加し、非ゲーミング収益は1億420万米ドルへと5.4%のプラス成長となった。
コタイストリップの南端にあるスタジオシティでは、VIPローリングチップとホールドの低下の影響を受けて営業収益はわずかに減少したものの、調整後EBITDAは1億640万米ドルへと19.0%増加した。
スタジオシティのローリングチップ取扱高は19年第3四半期、27.7億米ドルへと45.6%減少し、ウィン率は昨年の3.12%から大幅に低下して2.71%となった。
マスのテーブル・ドロップは8億8,060万米ドルへと9.0%増加し、ゲーミングマシン掛け金もまた7億1,120万米ドルへと10.8%増加した。
アルティラ・マカオのこの四半期の収益は、非常に高いウィン率を背景に、18年第3四半期の9,020万米ドルから1億1,390万米ドルへと増加し、ローリングチップ(40.5億米ドル)での26.1%の減少を埋め合わせる形となった。マスマーケットのテーブル・ドロップは1億5,420万米ドルへと17.9%増加し、ゲーミングマシン掛け金総額は2倍以上の7,940万米ドルにのぼった。
フィリピンのシティー オブ ドリームス マニラでは19年第3四半期、営業収益が1億3,050万米ドルへと7.9%減少し、調整後EBITDAは5,520万米ドルから4,990万米ドルへと減少した。
メルコはローリングチップ取扱高が24.4億米ドルへと18.1%減少した理由としてエンターテインメント・シティでの競争の激化を挙げた。ウィン率は大幅に低下して0.89%となった。18年第3四半期には2.67%あったウィン率は、今期は2.85%から3.15%の間になることが予想されていた。
マスマーケットのドロップは2億210万米ドルへとほんのわずかに減少し、ゲーミングマシン掛け金は微増の10.2億米ドルとなった。
メルコは初めてキプロスの業績も報告しており、営業収益2,670万米ドル、調整後EBITDA850万米ドルを計上した。