世界のゲーミング中心地としてのマカオの立ち位置を支えているのは、30万から40万人のVIPおよびプレミアム・マス層の「小さなグループ」で、マカオのゲーミング粗収益の70%を生み出している。
資産運用会社のバーンスタインは、「The Rise of Chinese Gaming:A brief history and a glimpse into the future of Macau(中国ゲーミングの台頭:マカオの略史と将来の瞥見)」とタイトルがつけられたレポートの中で、マカオでプレミアム層の重要性が増していることを強調し、特にプレミアム・マスで長期的な成長と旅行傾向の拡大が見られることを指摘している。
注目すべきは、その層にいる40万人のプレイヤーが2018年は平均で4回マカオを訪れていることだ。
アナリストのヴィタリー・ウマンスキー氏とユーニス・リー氏は以下のように述べている。「より裕福な顧客は消費額が大きく、訪れる頻度も高いために、プレミアム顧客がマカオの長期的な成長にとって重要であることは明らかだ。そしてこの層の人口は増加している。最大の成長機会は比較的狭い地理的範囲に集中する可能性が高い。広東省が主要な顧客供給地方であり続けると予想する一方で、山東省、江蘇省、浙江省、上海市、湖南省そして河南省が大きな伸びを見せることが予想されており、プレミアム層の顧客ベースの将来的な成長にとって非常に重要になってくるだろう」
バーンスタインが出した数字を基にすると、プレミアム客は2018年にマカオを訪れた3,580万人の中のたった1%であったにも関わらず、マカオのGGRの70%、または2.12億パタカ(約28.06億円)を生み出した。