横浜港の山下ふ頭に関係する企業が加盟する「横浜港運協会」の藤木幸夫会長(89)が8月31日横浜市内で講演した。林文子市長がカジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の意向を表明したことに関連し、ギャンブル依存症増加に改めて懸念を表明。その中で「最大の防御はカジノを作らないことだ」と訴えた。毎日新聞などが伝えた。
今回の講演は野党系の国会、地方議員や学識経験者などによる団体「自由民権会議@神奈川」(会長=藤井裕久・元財務相)の招きに応じたもの。藤木氏は港運協会などが市に提案した大規模な国際展示場を核とした「ハーバーリゾート」構想を説明し、IR誘致には「ギャンブル依存症で苦しんでいる人はいっぱいいる。命がけで反対だ」と語気を強めた。
講演に先立ち同団体は「緊急アピール」を発表した。長らく「白紙」の立場を強調していた林氏が手のひらを返したと受け取っており、IR誘致関連の補正予算案撤回などを求め、応じない場合「あらゆる手段を行使する」とした。
発表会見に出席した江田憲司衆院議員は「頭の中には当然、住民投票の直接請求に向けた署名運動やリコールという選択肢もある」と述べた。