閉鎖されたギリシャ神話カジノが入居していたマカオのベイジン インペリアル パレス ホテルの所有者が、2棟の新しい建物の追加を含む再開発への申請書を提出した。
マカオ特別行政区土地工務運輸局(DSSOPT)が公表した提案書によると、再開発では、現在の場所から少なくとも2メートル後退した新しい1階部分の開発が行われ、2棟の新しい建物は上限70mから140mの間という高さ制限に直面することになる。土地区画の合計面積は14,900㎡と記載されている。
ベイジン インペリアル パレス ホテルは、昨年5月にサンシティ・グループのアルヴィン・チャウ会長が所有する会社、ビクトリー・サクセスを通じて同氏が支配権の獲得を主張したことで、いつのまにか所有権争いの渦中に置かれていた。それに対応して、最近までギリシャ神話の24.8%の株式を保有していた香港に上場するエイマックス・インターナショナルは、報告書の中でこのように述べている。「ホテルの経営陣から会社に伝えられたのは、ホテル経営陣がまだホテルを管理しており、ホテルの支配権がチャウ氏に移ったという事は一切ないということだった。加えて、ホテル経営陣は2018年5月17日にマカオのマカオ基本司法裁判所の民事裁判所から裁判所命令を得ており、裁判所はビクトリー・サクセス・ホールディングスがホテル施設に侵入したと判断し、彼らに5暦日以内のホテルからの退去、そしてホテル経営陣への返還命令が下された。ホテル経営陣は、裁判所命令が彼らのホテル支配権をさらに保護してくれるだろうと見ている」
現在はニューセンチュリーホテルとして知られるベイジン インペリアル パレス ホテルは、マカオ政府観光局(MGTO)によって2016年に閉鎖が命じられるまで、ギリシャ神話を運営するエンターテインメント・グループとマカオ・ホテル・ディベロッパーによって運営されていた。MGTOの マリア・エレナ・デ・セナ・フェルナンデス局長が当時、「公共の安全への脅威を引き起こす深刻な経営上の不正行為」と表現した問題によってホテルには閉鎖命令が下されていた。
ホテルの営業権はその後の2017年1月に取り消しとなった。
エイマックス自体も、2017年以来ギリシャ神話の経営陣と連絡が取れず、独自の問題を抱えていた。今年2月に同社は、資産全体を除却処理し24.8%の保有株をマカオの現地投資会社である Fu Po International Limitedにたった38,000香港ドル(約525,954円)で売却することに合意した。
DSSOPTは、提案されているベイジン インペリアル パレス ホテル再開発への世論調査を7月18日まで実施する予定。