メルコリゾーツ&エンターテインメントが資産ベースをマカオの外へと多様化している最近の動きは、同社に「将来への耐性」をつけさせ、現地の競合企業より優れた業績を生み出す助けになると、投資銀行のモルガン・スタンレーは分析する。
メルコは、シティー オブ ドリームス マニラ、最近の豪クラウン・リゾーツの19.99%の株式取得、そして今週の親会社のメルコ・ディベロップメントによるICRキプロスの75%の株式取得など、マカオ外での投資を進めており、アナリストたちはこの内容に関するリサーチレポートの中で、非常に前向きな見解を示している。
モルガン・スタンレーのプラビーン・チャードハリ氏とエリス・ケネディ氏は、「マカオの先を見据えることは、会社に将来への耐性をつけさせ、会社の帰属EBITDAが競合他社を上回る助けとなる。過去5年間、フィリピンのEBITDAはマカオよりも早いペースで成長しており、25%を超える投下資本利益率を生み出している。メルコはキプロスで貴重な独占ライセンスを持っている…そして我々はメルコが行く行くはクラウンの企業支配権を持つことになると予想している。クラウンの取引は~5%という高い配当利回りがあることでキャッシュ・ニュートラルになっている」と述べた。
モルガン・スタンレーは、クラウンとキプロスの買収によってメルコの財務状況がひっ迫していると述べる一方で、短期的なマーケットシェア拡大、中期的な成長機会、そしてシティ オブ ドリームス マニラと同様のスタジオシティの非公開化の可能性といった理由から格付けをオーバーウェイトのままにしている。
アナリストは、「我々はメルコが4億600万米ドル(前年比+14%、前四半期比+0%)(約436億8,330万円)の調整後プロパティEBITDAを報告すると予想しており、これは成長率に関して競合企業を上回っている。また、MGMと共に、メルコの2019年のEBITDAで最も大きな伸びを見られるとも予想している」と述べた。
メルコ株は水曜、21.53米ドルの終値をつけており、モルガン・スタンレーは2020年の目標株価を25.00米ドルに設定している。