アジアのゲーミング投資会社、エイマックス・インターナショナルが2019年3月期に4億1,830万香港ドル(約57億4,872万円)の純損失を報告した。これは主に、閉鎖したマカオのギリシャ神話カジノの減損と処分損によるもので、2018年の5,070万香港ドルの損失からは大幅な拡大となる。
エイマックスは、同カジノの元運営会社であるギリシャ神話(マカオ)・エンターテインメント・グループに長期間にわたり会計帳簿の公開を求めてきた問題で進展が見られないことを受けて、ギリシャ神話の24.8%の株式全て、それに加えて元運営会社が負っていた2,850万香港ドルの現金負債を除却処理することを余儀なくされた。
収益が14.5%増の7,020万香港ドルに上ったにもかかわらず、19年度は赤字となり、エイマックスでは純資産が75.5%減の8,730万香港ドルに減少した。その結果、同社の負債は現在の資産を1,600万香港ドル以上も超過しており、エイマックスは「重大な疑義が存在しており、継続企業としてグループの事業継続能力に大きな疑念を投げ掛ける可能性がある」と明かしている。
エイマックスは、同社のギリシャ神話株をマカオの現地投資会社Fu Po International Limitedにたった38,000香港ドルで売却することに合意している。
ギリシャ神話カジノは、マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)の命令によって2015年12月に閉鎖され、マカオ政府観光局はそれに続けて同カジノが入っていたベイジンインペリアルパレスホテルに対して2016年7月22日付での封鎖命令を下していた。ホテルの営業権は2017年1月12日に取り消しとなった。