ウィン・リゾーツのフィル・セートレ会長は、2018年に創業者のスティーブ・ウィン氏が劇的な失脚により同社を去って以降、企業風土と内部ガバナンスの改革が順調に進んでいると話す。
5月に予定されている年次株主総会に先駆けて書面によって株主への説明を行う中で、昨年11月にウィン・リゾーツの会長職に就いたハラーズの元トップ、セートレ氏は、同社が「自分たちの進むべき道を見つけ」、「創業者主導」の組織から、「能力があり、独立していて、責任を果たすことのできる新しい取締役会」主導の本当の意味でのグローバル企業に変化している途中だと自信をのぞかせた。
セートレ会長は、「ゲーミング業界内外での40年の私のキャリアの中で、これほどに素早くそして断固として逆境に立ち向かった企業は見たことがない。数多くの局面で直面した困難にもかかわらず、昨年はウィン・リゾーツにとって財政面でも、そしてさらに重要なことに企業風土の面でも素晴らしい1年となった。我々は自分たちの進むべき道を見つけたと確信しており、ウィン・リゾーツの今後を楽しみにしている」と語った。
ウィン・リゾーツでは、複数の女性従業員が元会長兼CEOのスティーブ・ウィン氏をセクハラの容疑で訴えたことで、同氏は2018年2月に会長職を辞任し、12.1%の持ち株全てを売却していた。セートレ氏の発言はこの一連の騒動を受けてのものとなる。
スティーブ・ウィン元会長の辞任がウィン・リゾーツの取締役会のが大きく変わるきっかけとなり、過去12か月間で6名の新しい取締役が任命された。
セートレ氏は、今年2月に会社が2,000万米ドルという史上最高額の罰金を支払うことになったスティーブ・ウィン氏の一連の問題の後に浮上した様々な「社風面そしてガバナンス面」での懸念に言及し、重要な目標の一つとして当局との関係改善を挙げた。
セートレ氏は、「安定を獲得するための必要不可欠なステップが、会社への捜査を全面的に支援することを始めとして、当局との関係を再構築することだった。当局との信頼関係を築くためには完全なる透明性と全面的な協力が必要不可欠だと考えている。現在我々はその信頼関係を再構築しているところだ」と語った。