フィリピンのIR事業者、ブルームベリーリゾーツが、2016年にバングラデシュ銀行から8,100万米ドルが盗まれた事件に関連する民事訴訟の一環として17社が召喚され、同社のゲーミング子会社であるブルームベリーリゾーツ&ホテルズ(BRHI)がそのうちの1社となっていることを明かし、法的手続きに対して抗弁することを明言した。
ブルームベリーは水曜に声明を発表し、その中でニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所裁判所書記官によって発行された「バングラデシュ銀行対リサール商業銀行等」訴訟の召喚状を2019年2月22日に国際便で受け取ったと述べた。
盗まれた資金8,100万米ドルのうちの約2,900万米ドルが、事件の別の被告であるジャンケット事業者のキム・ウォン経由でマニラにあるブルームベリーのソレアリゾート&カジノのVIPテーブルに渡ったことが伝えられている。
声明の中でブルームベリーは、「BRHIはこの事件で抗弁を行う予定をしている。上院ブルーリボン委員会による2016年のこの事件に関する聴取の際に(PAGCOR、AMLA、そしてバングラデシュ大使に報告書のコピーも提出し)、送金されて、ゲーミングチップの購入、そしてゲーミングフロアとジャンケットルームでのプレイに使用されたこの資金が盗まれたものであることは知らなかったと説明した。
BRHIは同施設の銀行口座を通った資金に関する詳しい説明を行い、関与した全ての人物の身元とパスポートを開示した。さらに、BRHIに届く前に、資金の不正送金、移動、そして交換を許した人間や企業の共謀と怠慢こそ、バングラデシュ銀行の損失の直接の原因であった。BRHIは被害者であり、この事件の共犯者ではない」と述べた。
バングラデシュ銀行は2016年に北朝鮮のハッカーによる攻撃を受け、ハッカーたちは同銀行がニューヨーク連邦準備銀行に持つ口座に複数の送金指示を送った後、8,100万ドルを窃取した。多数の送金指示がニューヨークにあるそれぞれに対応する多くの銀行を通じて正常に処理され、資金はRCBCの偽口座に入金された。
そのうちの一部の資金が後にソレアを含むフィリピンのカジノでチップの購入に使用された。