日本政府観光局(JNTO)が発表したデータによると、今年1月の訪日外国人旅行客数は、前年同月比7.5%増の268万9400人を記録した。これは前年を約18万人上回り、1月としては過去最高の数字だ。
年間の訪日外国人旅行客数が3,119万2000人という新記録となった、昨年をしのぐ好スタートだ。
7.5%増の伸びを見せた旅行客の数を、国別に分析すると、
2018年1月 2019年1月 伸び率
中国 632,304 754,400 19.3%
台湾 350,522 387,500 10.5%
ベトナム 27,703 35,400 27.8%
などの伸びが大きいことがわかる。
中国、台湾からの旅行客が増えたのは、航空座席供給量の増加に加え、今年は旧正月(春節)が2月上旬となったことによって1月末の訪日需要が高まった要因が挙げられる。前年同月比2ケタ増の伸びには勢いが感じられる。
ベトナムの伸びは実数としては約8000人だから目立つものではないが、伸び率の27.8%は特筆ものだ。1月は雪や温泉など、ベトナムでは体験できない日本の冬の魅力をアピールした旅行商品も販売され、訪日者数は高い伸びを示した。
ベトナムは超富裕層の増加率が世界3位と報告されているように、経済発展が続いている。2026年にはこの増加率が世界1位になるという予測もあるほどだ。
JNTOは、「昨今の世界情勢や旅行先の多様化などを背景に、訪日旅行市場を取り巻く環境は日々変化している。今後も市場動向を綿密に分析しながら、訪日旅行プロモーションを進めていく」と、コメントしている。