ゲンティン・シンガポールは、VIPローリングチップの売上増加と好調なホールド率によって、2018年12月期第4四半期の収益が15%増の6億6480万シンガポールドル(Sドル)となったことを報告した。純利益は12%増の1億5020万Sドル、そして調整後EBITDAも12%増加の2億8600万Sドルとなった。
主力である統合型リゾートのリゾーツ ワールド ゲンティンのカジノ収益は20%増の4億4420万Sドルで、非ゲーミング収益は5%増の2億2000万Sドルとなった。
ゲンティン・シンガポールから18年第4四半期の詳しい内訳の報告はなかったが、投資顧問会社のサンフォード・C・バーンスタインは、ローリングチップ売上が前年比約9%増の82億Sドルとなりゲーミング粗収益(GGR)が38%増の2億7700万Sドルとなったと予想している。
しかしながら、バーンスタインのアナリストは、「VIP売り上げの増加は、信用供与の増加によって引き上げられている可能性がある。我々は貸倒引当金の増加を懸念しており、経営陣は前四半期比での単なる「一時的な急増」だと問題を軽視しており、同社が同じ与信レベルを維持していることに賛同できない」と付け加えた。
VIPのホールド率は3.4%で、シンガポールの平均である2.85%を大幅に上回っており、バーンスタインによるとホールド率による影響はおよそ1000万Sドルに相当するという。
同四半期、ゲンティン・シンガポールのGGR市場占有率は、同社の現地ライバルであるマリーナベイ・サンズにとって厳しい四半期なったことを受けて、39%から41%に増加した。
2018年全体の収益は6%増の25億Sドルとなり、調整後EBITDAは7%増の12億6000万Sドルとなった。
同社は将来的な関心の多くを日本に寄せ続けており、決算報告の中で「日本政府がIR設立に関する規制の詳細を公表することを楽しみにしている。その間に、グループは現地に多くの人材を配置し、積極的に入札の企画とコンセプトを開発しており2019年後半の開始が予想されている正式な入札プロセスへの準備のため、利害関係者との関わりを持っている」と述べた。