やっぱり、というべきか。静岡県牧之原市がIR誘致を目指す方針を31日明らかにした。日本経済新聞によると杉本基久雄市長(61)は「にぎわい創出の絶好の機会。提案の具体化に向けた取り組みを前向きに進めていきたい」とコメントした。
ただし、誘致場所や規模などについては今後詰めていくとのことで、2019年度予算案への費用計上は見送る方針。IRの誘致活動は静岡県の協力が前提で、要請については「これから」と話し、市は地元関係者らとの調整を急ぐ考えだ。
牧之原市は1月中旬にIAGの取材に対し「いまのところIRに関して市として方向性も決まっていないし、これといった動きはなにもない。IR部署もありません」と報告。ただし、非公式コメントとして「市長とか上層部では何らかの動きがあるのかも」と含みを持たせていた。
一方、静岡県は「申し入れがあれば検討する」という立場。総合戦略課もIAGの取材に「IRに関して県の方で具体的な動きはありません。知事が年頭のあいさつで話したようにIRを検討する時期に入ったが、あくまで地元が望み、地元から声が上がるのが前提」との見解を示した。
その上で「そうなって初めてスタートラインに立つことになる。いまのところ牧之原市も方針は立っていないはず。県も同様。もちろん、牧之原市だけで決められることでもない」と語っていた。
このようなことから、牧之原市の誘致活動はまだまだ具体性に欠け、周辺地域との調整もこれから。マラソンに例えると第2集団か第3集団に加わった段階だろう。ただし、今後も注目したいランナーだ。