米カジノ大手ラスベガス・サンズ(LVS)のアジアの子会社、サンズ・チャイナの2018年12月31日までの3カ月間の収益が、17年第4四半期の20.6億米ドルから9%増の22.5億米ドルとなった。この成長の背景には、主力であるマカオのザ・ベネチアンとザ・パリジャンの高い伸びがある。
同社はまた、2018年全体の収益が14%増の86.7億ドルとなり、純利益は19%増の19億ドルにのぼったことを報告した。
現地時間木曜早朝にこの結果発表を行い、LVSは2018年第4四半期の会社全体の収益が微増の2.5%増で34.8億ドルとなり、これもまたマカオでの業績にけん引されたことを明かした。
ザ・パリジャン・マカオは同四半期に過去最大の収益を計上し、カジノ収益は37.5%増の3.45億ドルとなり、25.3%増の48.2億ドルとなったローリングチップボリューム、そして3.16%というより高い勝率によって押し上げられた。マステーブル・ドロップは11.7%増の11.4億ドルとなった。
調整後プロパティEBITDAは48.3%増の1.32億ドルで、所有資産全体の純収益は29%増の4.14億ドルとなった。ザ・ベネチアン・マカオは純収益で11.8%増の9.19億ドル、そしてカジノ収益では12.5%増の7.47億ドルを計上し、調整後プロパティEBITDAを9.6%増の3.55億ドルに押し上げた。
ローリングチップボリュームとマステーブル・ドロップは順調な伸びを見せ、VIP部門は17.1%増の93.9億ドルそして勝率も3.20%に向上した。マス・ドロップは15.4%増の24億ドルとなった。
大規模改装を間近に控えロンドナー・マカオに生まれ変わる予定のサンズコタイセントラルは、18年第4四半期は現状維持の純収益5.58億ドル、カジノ収益4.18億ドルとなった。ローリングチップボリュームは22.1%増の28.8億ドルで、これもまた高い勝率によって押し上げられたが、16.8億ドルのマステーブル・ドロップと11.6億ドルのスロットマシンはわずかな減少となった。
サンズ・マカオのカジノ収益は微増の5.9%増で1.44億ドルとなり、ザ・プラザマカオとフォーシーズンズでの8.5%減の1.08億ドルによって相殺された。
VIP部門がマカオで順調な結果を生み出す中、シンガポールでは状況が異なり、マリーナベイ・サンズではローリングチップボリュームは13.9%減の68.3億ドル、17年第4四半期の勝率3.95%から2.79%に減少した。
マステーブル・ドロップとスロットマシンもまたそれぞれ12.6億ドルと34.5億ドルに減少し、5億ドルに落ち込んだカジノ収益17.6%減の一因となった。
マリーナベイ・サンズの純収益は7.26億ドルで11.6%減少し、調整後プロパティEBITDAは20.8%減の3.62億ドルとなった。
LVSのシェルドン・アデルソン会長兼CEOは、「当社はまだマカオでの将来的なチャンスに自信を持っており、フォーシーズンズ・タワースイーツ・マカオ、セントレジス・タワースイーツ・マカオそしてザ・ロンドナー・マカオへの投資を進めていく。
当社の業界をリードする相互接続した統合型リゾートポートフォリオにはこれらの投資から作り出される小売り店や豪華ホテルスイート、ワールドクラスのエンターテインメント施設が含まれている。そのポートフォリオが今後何年もの間マカオでの成長を支える理想的なプラットフォームを提供してくれると信じている」と語った。