ゲンティン・シンガポールは、重要となる国際事業がない状態で浮き沈みを続けているが、2021年上半期までの純利益は8,820万シンガポールドル(約71億円)となり、前年上半期に記録した1億1,670万シンガポールドル(約94.8億円)の損失を逆転させた。
この回復は、収益が前年比24%増の5億5,480万シンガポールドル(約452億円)となったことによるもの。同社が以前に報告した3月四半期の収益は2億7,790万シンガポールドル(約226億円)で、第2四半期の収益は2億7,690万シンガポールドル(約225億円)で横ばいであったが、純利益は第1四半期の3,450万シンガポールドル(約28億円)から増加し、 第2四半期には5億3,700万シンガポールドル(約436億円)となった。
シンガポールにある同社の統合型リゾートのリゾートワールド・セントーサ(以下RWS)のゲーミング事業の収益は、21年上半期に前年同期比で61.4%増加し、第1四半期比では4.2%増の4億4,290万シンガポールドル(約360.8億円)になった。しかし、21年上半期の非ゲーミング収益は、前年同期比で28.3%減の1億430万シンガポールドル(約84.7億円)であった。
調整後EBITDAは、2021年上半期に前年比300%以上増加し、6,670万シンガポールドル(約54億円)から2億7,610万シンガポールドル(約224億円)になった。
同社は、以下のように述べている。「未だ続く新型コロナのパンデミックによる影響を考えると、取引量がいつ大幅な増加を見込めるかは依然として不明である。
従来の市場では国境を越えた旅行が大幅に削減されているため、RWSでの主要なサービスのほとんどは、新型コロナによるパンデミック前と比較してかなり低いレベルで運営し続けた。
シンガポールは今年初めに徐々に経済を再開してきたが、新亜種のウイルス出現といくつかのクラスター感染の発生により、多省タスクフォースはより厳しい制限措置を再導入した。
現在の状況は、地元の人口が少ない限られた市場にしか対応しておらず、短期的に見れば、国境再開の見通しが出来るまで、我々は測定可能な景況感の上昇は見込めない」