ブティック型投資銀行のユニオン・ゲーミングによると、株式会社ユニバーサルエンターテインメントは、気づけば「今後が楽しみな変曲点」に立っており、オカダ・マニラの成長の可能性、岡田和生元会長との法的闘争での勝利、そしてパチンコ・パチスロ事業の安定の全てが前向きな見通しを描いている。
この日本大手企業のカバレッジを開始させたユニオン・ゲーミングの月曜朝のレポートの中で、アナリストのジョン・ディクレー氏は、近年直面していた多くの逆風のためにユニバーサルは「特別な状況」にあり、待望の変曲点に到達していると説明した。
この地点まで同社を導いた3つの重要な要素の中で、ディクレー氏は特に岡田元会長との法廷闘争での勝利を挙げ、ユニバ―サルは「信託契約をめぐる日本の最高裁での控訴審が、基本的に岡田氏が同社の支配権を奪還することを阻止する判決を支持したことで、ついに岡田和生元会長との長きにわたる厳しい法的闘争での勝利を宣言することができる。
安全措置として、ユニバーサルは何らかの形で岡田氏が取締役のポジションを奪還したとしても、同氏がカジノビジネスへの支配権を持つことを阻止するための企業再建も進めてきた。法的闘争が長引く可能性がある一方で、岡田氏が同社へのいかなる支配や影響力を取り戻す手段は事実上ないようで、長期間続く株式のオーバーハングを取り除いている」と述べた。
また重要な点として、フィリピンの統合型リゾート、オカダ・マニラ タワーBのホテル客室最後の350室の完成が迫っていることがあり、2020年第2四半期の営業開始が予定されている。
ディクレー氏は、「これによって同施設では全客室が完成(約1,000室)することとなり、マスマーケットの収益増加を加速させる助けとなるだろう。さらに、オカダ・マニラはマカオのカジノが直面しているのと同様のVIPの逆風の影響を受けてきておらず、同施設での四半期初来のVIPの取引高は30%増加し、19年第3四半期も堅調に推移すると見られる。フィリピンは世界で最も急速な成長を見せるゲーミング市場の1つであり、完成すればオカダ・マニラは市場でのカテゴリーキラーになる位置につけている」と述べた。
最後に、ディクレー氏は3年ごとに遊技機の入れ替えが義務付けられている規制の下で、19年第3四半期はパチンコ・パチスロ機の売上が加速すると予想している。
同氏は、「遊技機入替の売上が数四半期にわたって振るわなかった後で、既存の遊技機設置ベースには19年第3四半期に始まる入れ替え対象のユニットがかなりの数ある」と述べた。
結果としてユニオン・ゲーミングは、4,250円の目標価格でユニバーサル株にBuy(買い)を付け始めている。