マカオのゲーミング粗収益(GGR)に占めるVIPバカラのシェアは、2021年9月30日までの3ヵ月間に31.5%とさらに低下した。新型コロナウイルスの影響や中国本土当局による越境ギャンブルの取り締まりが続いているためだ。
マカオのゲーミング監察協調局(DICJ)が発表した情報によると、VIPバカラのGGRは2019年の同四半期に比べて80.8%、21年の第2四半期に比べて29.9%減少し、59億6,000万パタカ(約850億円)となった。
この分野はテーブル収入全体の33.7%、ゲーミング収入全体の31.5%にしか寄与しておらず、前年同期の45.3%から減少し、2011年当時の73%ものシェアの半分以下となっている。
これに対し、マステーブルのバカラはテーブル収入全体の66.3%、ゲーミング収入全体の55.8%を占めている。
スロットマシンを含むマスGGRは19年第3四半期比で67.8%、21年第2四半期比で56.4%減少し、105億6,000万パタカ(約1,510億円)となった。
8月上旬と9月下旬にはマカオで新型コロナ感染者が発生し、マカオと珠海との入境が規制されたことで、9月期の業績に大きな影響を与えた。
DICJが今月初めに発表した9月のGGRは58億8,000万パタカ(約839億円)で、今年の最高記録である5月の104億5,000万マカオドル(約1,491億円)の半分程度にとどまっている。