MGMリゾーツは、ストーンピーク・パートナーズ、チェン・ファミリートラスト、ブラックストーン・リアルエステート・インカム・トラストで構成されるグループから、ザ・コスモポリタン・オブ・ラスベガスの事業を買収し、不動産資産を賃貸するという新たなマルチウェイ取引を発表した。
この取引は、2014年にドイツ銀行から17億米ドル(約1,890億円)で同物件を買収してから約7年後に発表された、ブラックストーン・グループによる56億5,000万米ドル(約6,270億円)の売却の一部をなすもの。
今回の取り決めでは、ザ・コスモポリタンの運営に対してMGMリゾーツが現金16億2,500万米ドル(約1,800億円)を支払い、ストーンピーク、チャーン・ファミリートラスト、ブラックストーンとの間で10年の更新オプションを3回含む30年のリース契約を締結し、ザ・コスモポリタンの不動産資産を取得する。
MGMはこれらの資産を使用するために、当初年間2億米ドル(約222億円)の賃料を支払い、最初の15年間は毎年2%、その後は2%またはCPI上昇率の大きい方(上限は3%)に段階的に上昇していくとのこと。
同社のCEO兼社長のビル・ホーンバックル氏は、「ラスベガスのストリップに位置する高級リゾート&カジノであるザ・コスモポリタンを当社のポートフォリオに加えられ、大変光栄だ」と述べ、以下のように続けている。
「コスモポリタンブランドは、そのユニークな顧客層、高品質なサービスと体験を提供することで世界的に認知されており、当社のポートフォリオに理想的に適合し、世界最高のゲーミング・エンターテイメント企業になるという当社のビジョンを推進するものだ。ザ・コスモポリタンの顧客と従業員を当社のファミリーに迎えることを楽しみにしている」。
同社によれば、ザ・コスモポリタンは新型コロナウイルスの感染拡大直前の12ヶ月間に、9億5,900万米ドル(約1,060億円)の純売上高と3億1,600万米ドル(約350億円)の調整後EBITDARを計上していた。
今回の取引は、インフィニティ・ワールド・デベロップメントが保有するラスベガスのストリップ地区にあるシティセンターの株式50%をMGMが購入し、その後、同施設全体をブラックストーンに売却することで合意してから約3カ月後に発表された。
MGMはまた、不動産投資信託であるMGMグロース・プロパティーズ(MGP)で保有している事業パートナーシップユニットの大半を、合計70億米ドル(約7,770億円)以上の価値がある一連の取引を通じてVICIプロパティーズに売却した。
MGMは、日本初の統合型リゾートを開発するにあたり、今日の記者会見で大阪府・市の優先権者に正式に指名される予定で、多忙な時期を迎えている。