ゲンティン・マレーシアは、2021年6月30日までの3ヶ月間の純損失が3億6,670万リンギット(約96億2,000万円)となり、主要市場のすべてで収益が改善したことで、20年第2四半期の9億2,320万リンギット(約242億円)の損失から改善した。
マレーシア、米国、英国、エジプトでの新型コロナウイルスによる閉鎖で操業中断が続いているものの、グループ全体の売上高が前年同期比700%増の8億1,790万リンギット(約215億円)を記録し、調整後のEBITDAは、前年同期のEBITDA損失4億8,620万リンギット(約128億円)に対し、4,560万リンギット(約12億円)となった。
マレーシアのリゾートワールド・ゲンティンでは、6月1日から営業を停止したにもかかわらず、売上高は8,220万リンギット(約21億6,000万円)から2億3,790万リンギット(約62億4,000万円)に増加した。
米国とバハマでは、収益がゼロベースから3億5,290万リンギット(約92億6,000万円)に急上昇し、調整後のEBITDAは1億930万リンギット(約28億7,000万円)となった。
「収益の改善は、リゾートワールド・カジノ・ニューヨークシティで登録された迅速な回復にも牽引され、同施設は2019年の同四半期と比較して、今期にほぼ同レベルのゲーミング粗収益を達成した」と同社は述べている。
英国とエジプトの収益は、2021年5月17日に英国のリゾートワールド・バーミンガムと同グループのランドベースカジノが再開されたことにより、1億8,530万リンギット(約48億6,000万円)と5倍に増加し、調整後のEBITDAは1,430万リンギット(約3億7,500万円)となった。
ゲンティン・マレーシアは、リゾートワールド・ゲンティンが11月まで閉鎖されるとのアナリストの報告を受け、回復の見通しについて慎重な姿勢を崩していないと述べている。
「世界的に新型コロナの状況が悪化していることや、金融市場が不安定になる可能性があることから、世界の成長には課題が残っている」と同社。
「マレーシアでは、全国的な封じ込め措置が早期に再実施され、新型コロナの感染が拡大しているため、経済の回復が遅れることが予想される。
海外旅行は回復の兆しを見せているものの、新型コロナの影響により、観光、レジャー、ホスピタリティ分野の見通しは引き続き不透明だ。地域のゲーミング市場は、短期的には厳しい状況が続くと予想される。
当社グループは、レジャー・ホスピタリティ産業の短期的な見通しについて、慎重な姿勢を維持している」。