日本のセガサミーホールディングスは、2021年3月期決算の利益が90.7% 減の12.7億円となり、このうち898億円はリゾート部門の損失であったと発表した。
新型コロナウィルスの影響を受けた同社の3つの主要事業部門すべてを合わせた第21期の売上高は、前年比 24.2% 減の2,777億4,800万円で、営業利益は76.3%減の65億5,300万円となった。
韓国仁川広域市の総合型リゾート・パラダイス シティと宮崎市にある非ゲーミングリゾートのフェニックス・シーガイア・リゾートを含むリゾート事業の売上高は、39.7%減の63億2,000万円であった。
同社が45%の株式を保有する韓国のパラダイス株式会社との共同事業パートナーであるパラダイスシティでは、客数が2020年度水準の45.5%に達したのに対し、テーブルドロップは33.8%にとどまった。
「リゾート業界では、国内外の旅行需要が下がり、新型コロナの影響や各国が課した渡航制限により、観光客の数が大幅に減少した。」と、同社は決算報告時に語ったっている。
パチスロ・パチンコ部門も苦戦し、新型コロナ感染拡大防止によるホール閉鎖が、上半期におけるホール運営者の購買意欲を大幅に低下させたとセガサミーは述べた。
そのため、パチスロ機の販売数は2020年度の12万3,000台から35,000台に、パチンコ機は104,000台から69,000台に減少した。
部門売上高は51.0%減の531億9,800万円となり、経常損失は113億3,200万円であった。
しかし、ホームビデオゲームやダウンロードコンテンツを含むエンターテイメント部門では朗報があり、売上高が12%減の2,178億1,000万円となったにもかかわらず、利益は279億1,700万円となり、前年同期比71.6%の増加となった。
特に、同社はリゾート事業の野心的な利益目標140億円を含め、来年度の業績の大幅な回復を見込んでおり、これは、21年度の損失を上回る1,000%の回復を意味している。
「同グループは、フェニックス・シーガイア・リゾートにおいて顧客集客力の強化に取り組んでおり、海外では、パラダイス シティを通じた統合型リゾート開発・運営ノウハウのさらなる蓄積に努めるつもりである。
2022年3月期の事業計画は、新型コロナの影響をよそに、年間を通じ需要が徐々に回復することを前提としている。」とも語った。