アナリストによると、訪マカオ旅客数が10月中旬からついに有意義な回復をを見せ始めるはずだという。9月にゲーミング粗収益(GGR)がコンセンサス予想を下回った後で、少なくとも一筋の光を与えている。
ゲーミング監察協調局は木曜、GGRが22億1,000万パタカ(約292億円)となり、前年比90.0%減でブルームバーグの86%減という予想には届かなかったことを報告した。
22億1,000万パタカという数字は、ここ数カ月間での改善を意味しており、8月の13億3,000万パタカ(約176億円)からは66%の増加となる。しかしながら、より多くのIVSビザが承認されることによって、今後数週間でさらに改善するはずだ。
木曜のレポートの中で、バーンスタインのヴィタリー・ウマンスキー氏、ティエンジャオ・ユー氏、ケルシー・ヂゥー氏は「珠海市、広東省そして中国本土の残りの地域のビザ申請がそれぞれ8月12日、8月26日、9月23日に再開し、1日当たりの訪マカオ旅客数は1万人台半ばまで増加している傾向にある。
旅客数は今後数カ月間に増加することが予想される。中国でのビザ手続きは手作業で行われており、しばしば完了まで10日以上かかることがある(時にはそれより長くかかることも)。中国からの旅客は10月半ばまでに増加し始めるはずだが、大型連休「国慶節」は不活発である可能性が高い」と述べた。
クレディ・スイスのアナリスト、ケネス・フォン氏、ロク・カン・チャン氏、レベッカ・ロー氏は、2020年は大型連休のタイミングが事業者に不利に働いたと述べ、その理由に「中秋節と重なったこと、IVS申請の時間が足りないこと、そして今なお厳しい渡航要件や規制の強化が行われていることがある。
我々が確認したところ、主な抑制要因には、 (1)海外賭博への規制機関の取り締まりをめぐる懸念の中でビッグプレイヤーが来たがらないこと、そして (2)資金の流れへの厳しい監視からプレイヤー1人当たりの消費額が減ってきていること」があるとし、VIPは88%から90%、そしてプレミアムマスを含むマスは90%から92%減少したと予想していると付け加えた。
10月に関して、バーンスタインは、ビザ承認の増加と流動性制約の厳しさにはよるものの、前年比約70%減という大幅改善を予想している。
アナリストたちは、「10月は中国本土全域でビザ発行が開始していることでさらなる回復が見られるはずだ。ビザ発行の予定が整ったことで、回復の推進力は、顧客の旅行と消費への信頼レベル、香港からマカオへの移動手段の再開、そして中華圏から広東省/香港/マカオの空港への航空便の増便になると見ている」と述べた。