自民党は29日に投開票が行われた総裁選で、岸田文雄氏(64)を第27代総裁に選出した。岸田氏は1回目の投票で1位だったが、全体の過半数に届かず、1票差で2位だった河野太郎氏(58)との決選投票で勝利した。
10月4日の臨時国会で第100代首相に指名される見通し。
1回目の投票では、岸田文雄氏が256票、次いで河野太郎氏が255票、高市早苗氏が188票、野田聖子氏が63票の獲得となったが、いずれも国会議員票と党員票を合わせた票数の過半数を獲得できず、1位の岸田氏と2位の河野氏の上位2人による決選投票が行われた。
決選投票は、国会議員が1人1票の382票と、各都道府県連に1票ずつ割りふられた党員投票の結果を反映した47票の合わせて429票で争われた。
「決選投票で岸田氏と高市氏のどちらかが河野氏と対峙することになった場合、両陣営が協力することに合意した」と総裁選当日に産経新聞が報じていたように、決選投票では高市氏の議員票のほとんどが岸田氏に流れた。
結果、岸田氏が国会議員票249票、都道府県票8票の合わせて257票、河野氏が国会議員票131票、都道府県票39票の合わせて170票となり、岸田氏が総裁選を制した。
岸田氏は同日行われた会見の中で、「ワンチームとして、国難に取り組んでいく雰囲気を作っていかなければならない」とし、10月21日に任期満了を迎え、それに伴い行われる衆議院選については「政権選択選挙なので、目標は与党で過半数だと思っている」と述べた。