ドナコ・インターナショナルがタイのベンダーと旗艦施設のスターベガスが建つ土地の所有者との間で和解に達し、全ての訴訟が即座に取り下げられ、ドナコのスターベガスのリース契約が95年間更新される。
今回の和解によって複数の訴訟が集結を迎えることになる。その中には、ドナコが1.9億米ドル(約205億円)の損害賠償を求めていたシンガポールでの仲裁請求やスターベガスの50年間の土地リース契約の混乱をめぐるカンボジアでの訴訟が含まれており、その両方がベンダーが競合禁止条項に違反してポイペトでゲーミング営業を継続したというドナコの主張に関係している。
今回の合意の詳細は、ドナコが、スターベガスの営業継続を保証するために、Somboon Sukcharoenkraisri氏、リー・バグ・トン(Lee Bug Tong)氏、リー・バグ・フイ(Lee Bug Huy)氏、リー・ホー・プロパティ(Lee Hoe Property Co.)そしてパラマックス社というタイのベンダーたちとの交渉でかなりの部分を譲歩したことを示唆している。
訴訟取り下げの他に、譲歩内容には当事者間の「Share Sale Agreement(株式売却契約)」から競合禁止条項を削除すること、タイのベンダーたちにスターパラダイスでのゲーミング営業の継続を許可することなどが含まれている。スターパラダイスは、2016年にスターベガスの隣にベンダーによって建設された。
2115年までの新たなリース契約の下で、ドナコはベンダーたちに、最初の5年間は月額2万米ドル、そしてその後の5年間は月額3万米ドルを支払い、その後賃料は3年ごとに3%引き上げられることになる。ドナコはまた、今後5年間、1600万米ドルを超えるスターベガス事業のEBITDAの25%も支払う。
今回の和解の背景にある理由を説明したドナコは、訴訟、特にシンガポールでの訴訟の潜在的な利益と、スターベガスのリースを終了させるリスクを比較検討したと述べた。
ドナコは、「今回達した合意は、スターベガス営業期間の確実性を与えてくれ、当事者間の全ての争いを集結させる。また、当社および経営陣はこれで、利益を生み出すスターベガスビジネスの前進する勢い、そして新型コロナウイルスが下半期の収益と利益に影響を与える前に当社のバランスシートと財務状態を継続的に改善させることに全力を尽くすことができる」と述べた。
この合意は、ベンダーたちがドナコに持つ17.99%の株式を少なくとも6カ月間売却することを制限しており、同社は「保留されている彼らのドナコの株式持分と、再構築されたリース契約を通じて、タイのベンダーたちの経済的な利益は当社と足並みを揃えている。今回の合意による当社の手持ち現金への純変化は一切起こらない」と述べた。