アジアは、国際くじインテグリティ協会(International Betting Integrity Association:IBIA)によると、2019年9月30日までの3カ月間に報告された疑わしいスポーツくじ案件の36%がアジアで通報されたものだった。
IBIAは同四半期に合計50件の通報があったことを報告しており、第2四半期の51件とはほぼ同数だったが、18年第3四半期の72件からは大幅減となった。アジアは直近の四半期にあった疑わしいくじの通報件数50件中18件を占めており、世界的に見るとヨーロッパの21件に続いて2番目に多い数字となった。
スポーツ別では、テニスとフットボールへの賭けが主な通報元であることが分かり、全てを合わせた疑わしい賭けの90%を閉めていた。
2019年にはこれまでの合計138件が報告されており、昨年1月からの9か月間に報告された184件からは25%の減少を示している。IBIAは、ティア2のITFテニスツアーからの通報件数の大幅な減少が今回の結果の改善の背景にあったと述べた。
IBIAのカリード・アリ事務局長は、「スポーツ界が我々と緊密に協力し、不正行為に手を染めるプレイヤーの特定そして制裁を課す努力を続けてくれていることを歓迎する。世界をリードする協会独自の監視システムの範囲は、2019年に加わった4社の新メンバーによって拡大を続けており、インテグリティ(誠実性・完全性)に投資を行い、腐敗から事業を守ることに関心のある他の多くの企業とも協議をすすめている」と述べた。
IBIAは公認くじのインテグリティに関する世界トップの監視機関で、スポーツくじ事業者によって運営され、会員の属するくじ市場における疑わしい活動を集団で検知し報告することで腐敗から会員を守っている。