Inside Asian Gaming

2021 年 11月 IAG JAPAN 69 1-10 open an integrated resort in Manila’s Entertainment City back in 2013, and although Solaire is no longer alone, it continues to retain its position as market leader among all Manila casinos. Meanwhile, Bloomberry is powering ahead with development of its second Manila IR, Solaire North, to be located in Quezon City and scheduled to open in 2023. Japan was also on the radar for some time but Bloomberry quietly slipped away given the regulatory and financial uncertainties that continue to plague that market. Razon continues to wield enormous power in the Philippines thanks to his many business interests, most notably via port-handling giant International Container Terminal Services from which he first made his billions. He also has interests in power, mining, oil and gas, and in 2020 purchased a 25% stake in utilities firm Manila Water, injecting much-needed funding into an operation whose financial struggles have long earned the ire of Philippines President Rodrigo Duterte. Razon increased that stake to 51% this year and was appointed Chairman of the Board – adding yet another string to his already extensive bow. エンリケ・ラソン・ジュニア氏 は、コロナ禍がどれくらい続くかに ついて業界で最初に公に予測した人物の一人だ。しかし、ブルーム ベリー・リゾーツが2020年度、1億7,000万米ドル(190億円)の純損 失を計上してからおよそ1年、彼は今まさにより良い日々がいつ戻っ て来るかに思いを巡らせていることだろう。  マニラのソレアリゾート&カジノ、そしてはるかに小規模な(現在 は休業中の)韓国の済州サンを運営するブルームベリーは、定期 的な休業期間と収容人数の制限の影響を受けて、昨年の損失の上 に、第1、第2四半期のそれぞれ1,630万米ドル(18億円)と2,410万 米ドル(26億5,000万円)という損失を積み上げる形となった。 ソレアが7月までしか営業できなかったことを考えると9月期の四 半期業績も同様の結果になるのは確実だ。しかし、感染拡大が始ま って以降、ラソン氏がフィリピンの新型コロナとの戦いの最前線に いることは間違いない。 昨年、ラソン氏の会社は、パラニャーケのソレア近郊に病床600 床を有する隔離施設の建設資金を提供し、今年には1日当たり1万 2千人のワクチン接種が可能な施設を計画した。ソレアはまた、接 客スタッフ全員がワクチン接種済みであることを発表した最初のIR の1つだった。 そのどれも驚くべきことではない。自分自身のゲーミング経験は 持たないにもかかわらず、ラソン氏は2013年、マニラのエンターテイ ンメント・シティに国内初の統合型リゾートをオープンさせた。すで にソレア以外のIRも建っている中であってもなおもマニラの全カジ ノの中でシェアトップの座を保持し続けている。 その間、ブルームベリーはケソン市でのマニラ2つ目のIR、ソレア・ ノースの開発にも力を入れており、2023年の開業を目指している。 日本もまたしばらくの間レーダー上にはあったものの、日本市場を 停滞させ続ける規制上および財務上の不透明性を考慮してブルー ムベリーはひっそりと去って行った。 ラソン氏は自身が持つ多くのビジネス上の利害関係のおかげで、 フィリピン国内で巨大な影響を及ぼし続けている。中でも特筆すべ きは、彼が最初に十数億ドルの富を築いた巨大港湾管理会社のイ ンターナショナル・コンテナ・ターミナル・サービス(ICTSI)を介した ものだ。彼はまた電力、鉱業、石油およびガス会社の株式を持ってお り、2020年には公益事業会社のマニラ・ウォーターの株式を25%購 入し、長い間財務上の問題がフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統 領の怒りを買っていた事業に、待望の資金投入を行った。ラソン氏 は今年、その持ち株を51%にまで引き上げ、取締役会会長に就任 し、すでに多くのカードを持つ彼に、また一つ新たな手が加わった。

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