Inside Asian Gaming

2021 年 11月 IAG JAPAN 57 1-10 Exactly what Ho’s long-term plans are for Macau remain to be seen. Alongside her controlling interest in STDM, Ho also holds a 22.49% stake in MGM China but has been actively reducing the 4.8% shareholding in its US-based parent MGM Resorts that she acquired in 2016 – down to 1.96% as of early 2021 and more recently to just 0.86% following a series of transactions throughout the year which netted her in excess of US$120 million. It is perhaps a sign of Ms Ho’s influence that she has been granted special exemptions to MGM China’s own covenants which restrict its shareholders from holding a meaningful stake in any rival concessionaires. Those exemptions allow for her to retain an interest in the family business at STDM but also in Shun Tak Holdings – the Hong Kong-listed property and transport firm of which she serves as Chairman, CEO and Director. Shun Tak is itself one of Macau’s biggest land- owners with interests in a number of Macau gaming operators including Artyzen Hospitality Group, which owns Grand Lapa. With such a diverse array of assets spread across so many powerful organizations, expect Pansy Ho to be watching as keenly as anyone for how the next 12 months plays out as the lingering effects of the COVID-19 pandemic and looming re-tender of Macau gaming licenses shape the city’s future. 2019年初頭 にフォク・ファンデーションとの同盟の一環として、澳 門旅遊娛樂股份有限公司(Sociedade de Turismo e Diversões de Macau, S.A.:STDM)の事実上の過半数株式を手に入れて以来 ずっと、世間の目はマカオゲーミング界の大物、スタンレー・ホー博 士の娘であるパンジー・ホー・チウ・キング氏に注がれている。 STDMは、以前ソシエダーデ・デ・ジョゴス・デ・マカオとして知ら れていたマカオのコンセッション保有者、SJMリゾーツの支配株主 だ。SJMリゾーツは、長い間ホー氏の4番目の妻であるアンジェラ・ レオン(梁安琪)氏とアンブローズ・ソー氏が一方に、そしてパンジー 氏とSJMの会長で、パンジー氏の姉妹であるデイジー氏がもう片方 にという、不安定な同盟の下で運営されてきた。 パンジー・ホー氏率いるフォクとの同盟は、父親が創立したカジ ノ会社の日々の管理を担うポジションにパンジー氏が就くつもりだ という憶測のきっかけとなった。ただしこれまでのところそのような 動きはない。 それでもなお、59歳になってマカオでそれほどの広い影響力を 及ぼす人物はほとんどいない。ホー氏のSJMへの株式保有は今の ところ消極的なものである一方で、同氏は別のコンセッション保有 者であるMGMチャイナの過半数株主であり積極的リーダーでもあ る。MGMチャイナは、長年CEOを務めていたグラント・ボウイ氏が昨 年退職し、ホー氏がマネージング・ディレクターに就任した。日々の 運営を引き継いだ時、ホー氏がMGMチャイナに関して、コロナ禍で は実現できない大きな計画を持っていたことは疑う余地もない。同 社は2020年のほとんどの期間にEBITDA損失を計上した後、2021 年上半期に辛うじて黒字回復した。 具体的にホー氏がマカオについてどのような長期計画を持っ ているかはまだ分からない。STDMの過半数株の他に、ホー氏 はMGMチャイナの22.49%の株式を保有しているものの、2016 年に取得した米拠点の親会社、MGMリゾーツに持つ4.8%の 株式については積極的に減らしており、2021年初めに1.96% にまで、そして1年にわたる一連の取引で、つい最近にはたった 0.86%にまで引き下げた。その取引でホー氏は1億2,000万米ド ル(130億円)を超える利益を手にした。 これはおそらく、同業他社のコンセッション保有者のいずれか に大きな持ち分を株主が保有することを制限するMGMチャイナ のコベナンツへの特別免除を与えられているパンジー・ホー氏 の影響力を示すものだ。それらの免除によって、ホー氏はSTDM での同族経営ビジネスだけでなく、香港に上場し、彼女が取締 役会長兼CEOを務める不動産・運輸会社の信徳集団(シュンタ ックホールディングス)の株式も保有し続けられる。信徳自体 が、グランドラパを所有する雅辰酒店集団(Artyzen Hospitality Group)など、多くのマカオゲーミング事業者に株式を持つマカ オ最大の土地所有者だ。 現在、長引くコロナ禍の影響、そして迫りくるマカオゲーミン グライセンスの再入札がマカオの未来を形作っていく中で、その ように多くの大手企業に幅広く資産を持つパンジー・ホー氏が、 これから12カ月の展開を注視しているのは間違いない。

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