Inside Asian Gaming
2021 年 11月 IAG JAPAN 53 1-10 series of key changes to the company’s executive team resulting in record mass table gaming revenues in 2019, led by flagship property City of Dreams. While COVID has stunted Melco’s momentum, those 2019 results are significant given that much of the gain was made in the lucrative premium mass segment. In a July 2021 note, Sanford C Bernstein analysts said the company’s strength in premium mass meant it was particularly well positioned to take advantage of Macau’s shifting customer demographic as the SAR emerges from its pandemic setbacks. With that in mind, it was no surprise to see Melco announce in July that it had ceased junket and VIP operations at its original Macau casino, Altira Macau, and was converting all gaming areas to premium mass instead. Meanwhile, development work on Studio City Phase 2 is now well underway with a new water park opening its doors in May. Internationally, the company will launch Europe’s first true integrated resort, City of Dreams Mediterranean, in Cyprus in late 2022, featuring a 7,500-square meter casino with 100 gaming tables and 1,000 slot machines, a 500-room, 5-star hotel, MICE space and restaurants. And new to the development pipeline is a multi- billion dollar mixed-use residential, entertainment and hospitality complex in Zhongshan, Guangdong Province, in partnership with Hong Kong-listed Agile Group. Melco’s interest will be primarily limited to a theme park, although the broader complex will incorporate residential, commercial, recreational and entertainment elements, including residential complexes, office areas, hotels, serviced apartments, wellness centers and shopping malls. As Japan and Australia show, Melco’s international ventures have not always come up trumps, but with Ho at the helm the company will never be short on ambition, drive and energy. 父親である マカオのカジノ王、スタンレー・ホー氏が死去し、ク ラウン・リゾーツを通じてオーストラリアに進出するも不運な結果 に終わる、そしてコロナ禍で壊滅的な経済的打撃を受けた厳しい 2020年は何とか耐え抜いた。しかし、メルコリゾーツ&エンターテイ メントのローレンス・ホー氏にとって2021年はそれよりもはるかに ましという状況にまでは至っていない。 コロナ禍は継続してメルコの利益に打撃を与え、2020年は12 億6,000万米ドル(約1,400億円 )の純損失を計上し、2021年の1-3 月期には2億3,300万米ドル(約260億円)、そして第2四半期は1億 8,600万米ドル(約210億円)の損失を出した。2021年の大部分にお いて徐々に回復傾向にあったものの、マカオや珠海市での最近の 感染拡大によって、そのスピードは衰え、より良い未来への予測は 再び先延ばしになっている。 他に保留状態にあるのが、ホー氏が長年抱いてきた日本での統 合型リゾート開業の夢だ。ゲンティン・シンガポールの他に横浜での RFPに参加した候補事業者の1社になっていたが、同市のIR誘致は 9月、IR反対派の山中竹春氏が市長選に勝利したことで、突然撤回 された。長野でスキーリゾート、箱根で温泉リゾートの開発を続ける メルコは、日本での活動は継続すると話すものの、別のチャンスが いつ、どのように出現するかはまだ不透明だ。 しかし、今後数年を楽観視できる理由はある。新型コロナの感染 拡大の前、メルコは経営陣を大きく入れ替えることで、明確かつ重 要な歩みを進めており、結果、2019年のマステーブル部門でのゲー ミング収益は、旗艦施設のシティー オブ ドリームスにけん引される 形で過去最高を記録した。 新型コロナがメルコの勢いを阻む一方で、利益の多くが収益の 大きいプレミアムマス部門で生まれたことを考えると、それら2019 年の業績は重要な意味を持つ。2021年7月のレポートの中で、サン フォード C バーンスタインのアナリスト達は、プレミアムマスにおけ るメルコの強さは、マカオがコロナ禍による後退から浮上するにあ たって、メルコが変化する客層を最大限活用するのに特に有利な立 ち位置にいることを意味すると述べていた。 それを念頭に置くと、メルコが7月、同社のマカオでの第一号カジ ノ、アルティラ・マカオでジャンケットおよびVIP事業を停止し、全て のゲーミングエリアをプレミアムマスに変更すると発表したのは驚 きでも何でもない。 その間、スタジオシティ第2フェーズでの開発工事が順調に進ん でおり、新ウォーターパークが5月にオープンした。 世界的には、ヨーロッパ発の本物の統合型リゾート、シティー オ ブ ドリームス メディテラニアンが2022年後半にキプロスで開業予 定となっており、この施設にはゲーミングテーブル100台、スロット マシン1,000台を持つ7,500平米のカジノ、500室の客室、5つ星ホテ ル、MICEスペース、レストランが作られる予定だ。 そして開発パイプラインに新たに加わったのが、香港上場のアジ ャイル・グループとのパートナーシップで数千億円をかけて広東省 中山に開発される多目的の住宅・娯楽・ホスピタリティ複合施設だ。 メルコの利害は主にテーマパークに限定されることになるものの、 この広い複合施設には、 集合住宅、オフィスエリア、ホテル、サービ スアパート、健康センターそしてショッピングモールなど、住居、商 業、レクリエーション、エンターテイメント要素が含まれる。 日本やオーストラリアが示しているように、メルコの世界進出事 業は常に順調であったわけではないものの、ホー氏率いるこの会 社が野心に不足することはないだろう。
Made with FlippingBook
RkJQdWJsaXNoZXIy OTIyNjk=